唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

めがね

2008年05月12日 | 映画 ま・や・ら・わ行
景色がすごくきれい。空も海もいい。
南の島で自分もあの場所にいるような気持ちになりました。
何が起こるでもない。ただ静かに、ゆっくりそこに漂ってるだけ。
時間の流れがゆっくりになって、ゆっくり生きてもいいんだよって思わせてくれます。社会から切り離された時間が止まった場所。そんな場所もあるのかも。

社会のしがらみやお金に縛られて生きている現代人にとって、この世界は、夢のような世界です。ちょっと決断力があったらもしかしたら実現するかもしれないけれど・・・そこから飛び出すということは、今の社会から抜け出すことでもあり・・・仮に飛び出したとしても、その時はよくても、じわじわと社会の中に飲み込まれるのかも。それが、温暖化によるものか開発によるものか、就職に就けないという問題かもしれないけれど・・・

人間が社会的な生き物である以上、何らかの形でその枠組みの中に入らざるを得ないわけだけれど・・・映画の中ぐらいゆっくりのびのびしたいもんです。

いわ、その社会の枠組みをゆっくりのびのびできるものにしていかなければならないのでしょうけど・・・

また話がそれましたが・・・
なんにしても、心のゆとりを持つことが大事です。ただ海辺でボーっとしてるそんな数日間を味わいたいものです。

めがね(3枚組)

VAP,INC(VAP)(D)

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虹をつかむ男 南国奮斗篇

2008年05月12日 | 男はつらいよ・山田洋次
虹をつかむ男 南国奮斗篇

松竹

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人を好きになるっていいことなんだけど、全てがうまくいくわけではなくて・・・

タイミングのずれですれ違いのまま長い月日が流れて・・・気がついたらこんな年齢に・・・ああ・・・いまさら悔やんでも仕方がないのです。

西田さんの役の・・・名前は・・・忘れましたが、かっちゃんとかいわれてたかな?好きな女性が男と出て行ってしまったことを憎く思っちゃうわけですが、自分~告白も何もしないで、勝手に憎んでそれで、そのひとのことをひきずって、再会しても、未練たらしく追いかけてるのを情けない男だと言いますが・・・
そうですね。情けないですね。馬鹿ですね。でも、そんな人だから、好感が持てるんですけどね。
ちょっと浮かれていい思いしたからって、それは、外での出来事だったんですね。その人の家庭に入り込もうとしたら、そこは彼女の築き上げられた生活があって、よそ者が入り込む余地はありませんでした。

そして、満男君のほう、満男じゃないか。
若者らしくがむしゃらに、愛を告白して・・・その時の感情だけで突っ走れるのも若者の特権だけれど、愛を貫き通すには、現実の社会でどのように生きていくか。その人と一緒に生きていくためには何が必要かを真剣に考えなければならないわけで、自分に足りないものが何か・・・人を愛することで、仕事に対して真剣に取り組むようになるなんてすばらしいことですね。

このころの山田洋次さんの作品は、男はつらいよの満男にしたって、この主人公にしても、「息子」の主人公にしても、「最近の若い子は・・」って言われちゃうふらふらしているような若者が出てきますが、自分の思い通りにいかない、社会の中で定着できないであがいている姿を描いているように感じます。未熟なまま社会に放り出されて・・・って感じの描き方です。でもその時は、働く意味を見いだして成長できたりしたわけですが・・・

今は、いくら働く意欲があっても定職につけない世の中ですからね。大変な世の中になってしまったもんです。
今の社会を、若者のあがきを、山田洋次さんがどう描くか。やっぱりそういうのをつくってほしいなあ・・・