1988年 アメリカ。 監督: クリント・イーストウッド
出演: フォレスト・ウィテカー(バード) / ダイアン・ヴェノーラ(夫人・チャン)
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■ タイトルの「バード」は、天才アルト・プレーヤーのチャーリー・パーカーの愛称。
ジャズの大ファンでも知られる、クリント・イーストウッドが監督した伝記映画です。
■ 酒・ドラッグ・女など、天才ゆえの破滅型人生をおくった典型的なミュージシャンですが、
彼にまつわる「伝説的」なエピソードの数々が、巧みに演出され、織り込まれています。
■ 最近見た映画の中で、アメリカ人観光客の役を演じていた、ある黒人俳優さん。
どことなく親しみを感じていたのですが、それが、主演のフォレスト・ウィテカーさん。
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■ 見どころ満載の作品なので、このシーンとピックアップするのが難しいくらいですが、
愛娘の訃報を聞き、妻のチャン宛てに何度も何度も電報を打つシーンは、最も感動的です。
■ ディジー・ガレスピーとバードが、夜の浜辺で語り合うシーンも印象に残ります。
ガレスピーの「俺は改革者、お前は殉教者だ」というセリフが、とても象徴的に響きます。
■ イーストウッドのこだわりは、なんと、バードの死の直前をも忠実に再現してみせます。
バードが息絶える瞬間、彼が見ていたTV番組の画面が、私たちの目の前に流れてきます。
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本編が終っても、演奏された曲のクレジットが流れるラストは、お見逃しのないように!
パーカーのソロ・パートだけを取り出して、バックは80年代のジャズメンが固めています。
今までノーチェックだったのですが、
グラン・トリノを見てから、過去の作品が気になっていました。
こんな素敵な作品もあるんですね。
これは見なくては♪
紹介してくれて、ありがとうございます。
2時間40分はちょっと長いかもしれないので、DVDなら適当に休憩しながら見てね。
クリント・イーストウッドのジャズへの愛情が、ひしひしと伝わってくるような映画作り。
細部に至るまでこだわりをもって、とても丁寧に撮られている感じがします。
本当は、ブログの中で、もっともっと書きたかったのですが、
どなたかがコメントを入れて下さった時に、お教えしようと残しておいた「情報」をふたつ。
バードを演じたフォレスト・ウィテカーは、この作品で、カンヌ映画祭の最優秀男優賞を受賞。
そして、クリント・イーストウッドは、ゴールデン・グローブの最優秀監督賞に輝きました。
Tさんが「観たい番組チェックしてたんだ…」と
NHK BS2[10/3深夜1:00]にチャンネルをあわせて観はじめました。
私も流れで観ていると
それは映画「クリント・イーストウッド・ジャズ・ナイト」!!
Tさんのプチ解説付きで
「クリント・イーストウッドってジャズ好きなんだよなー
確か『BIRD』って映画撮ってるはず…」だって~~~
「!!!え~今あやちんのブログで紹介されてたよ!!!」
このやりとりのあと画面に『BIRD』のワンシーンが映し出されたの。
シンクロしちゃった!
いてもたってもいれず映画の途中、ノートパソコン持ち出して書いてます♪
すごくない?
『BIRD』絶対観るね♪
こういうの「運命的な出会い」と言うのかなぁー?! 時々あるよね。
だから、さわちゃんも、是非ご覧になって下さい。
ジャズのこと、あまり詳しくない人でも、十分楽しめる内容だと思います。
人種差別とかドラッグとか、シリアスなテーマが底流にありますが、
チャーリー・パーカーの音楽が、作品全体のトーンをずいぶん和らげています。