まい・ふーりっしゅ・はーと

京都発。演奏会や展覧会、読書の感想などを綴っています。ブログタイトルは、ビル・エヴァンス・トリオの名演奏から採りました。

私は猫ストーカー

2009-09-29 13:03:02 | cinema

脚本家や俳優として活躍されている鈴木卓爾さん。 長編監督デビュー作品。
原作: 浅生ハルミン / 出演: 星野 真里・坂井 真紀・徳井 優&ねこさん20匹くらい

             *  *  *  *  *

■ 主人公のハルさんは、イラストレーター。 東京の下町のアパートで一人暮らし。
  但し、それだけでは食べていけないので、近所の古書店でアルバイトをしています。

■ 但し、このハルさん、一見すると、何処にでもいるようなふつーの女の子なのですが、
  何を隠そう、彼女は、筋金入りの「猫ストーカー」だったのです!

■ ハルさんたち、東京の下町に暮らす人々の日常が、緩やかに流れていくのですが、
  ある日突然、「大事件」が発生?! 古書店の「看板猫」が急に失踪してしまうのです。

             *  *  *  *  *

■ 作品に出演するねこさんたちは、いわば「現地調達」のエキストラさん。
  それでも、シロウトとは思えない「名演技?」で、きっちり存在感を示していました。

■ 猫の距離感って、本当に微妙なんですよねー。 こちらが近づくと逃げちゃうし…。
  作品の中で、ハルさんが、ねこさんと仲よくなれる「秘伝」を教えてくれますよ♪

■ はっきり言って、この作品、ストーリーらしいストーリーもないのですが、
  束縛しない、されない、つかず離れずといった、ゆるやかな関係が心地よいのです。

             *  *  *  *  *

近所の路地裏とかで、姿勢をかがめて、うろうろしている人を見ても、怪しまないで下さい。
彼女は、決して「不審者」ではありません。 心優しい「猫ストーカー」さんなのです。

Neko

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早くも撤退宣言

2009-09-28 09:50:16 | keiba

昨日の神戸新聞杯(GⅡ)、④イコピコという変な名前の馬が、予想を裏切っての快勝!
この結果、私は、なんと泥沼の11連敗。 損失額も2万円をオーバーしてしまいました。

というわけで、秋のクラシック戦線が本格化する前に、早くも撤退を余儀なくされました。
なにぶん薄給、低予算の「台所事情」では、2万円を越える損失は余りにも痛すぎます。

残念ですが、来週からは馬券を買わずに、紙面だけの予想で楽しもうと思っています。
自分でもわかっていましたが、私には、元々、ギャンブラーとしての素質がないみたいです。

Ikopiko

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続・マーフィーの法則 ~ ギャンブル編

2009-09-28 09:45:18 | book

お馴染み「マーフィーの法則」。 皆さんの中にも、きっと信奉者がいらっしゃるのでは! 
以下は、日本で発見されたマーフィーの法則から、ギャンブル編を抜粋したものです。

            *  *  *  *  *

● アマノのだから買ってしまうの法則
 馬券を買わずに予想するときにかぎって、的中する。

● ハルタのレース結果の法則
 どんなに不可解に終わったレースにも、必ず理路整然とした解説が用意されている。

● 予想屋の法則
 すべての予想屋の口上は、当たった場合より外れた場合のほうに説得力がある。

● 馬券購入者の習性
 もし出走する16頭の中に豚がまじっていても、その豚の「馬券」を買うやつはいる。

● ハルタの観測
 何回か予想を変えて迷った末に馬券を買うと、最初に予想した目が来る。

            *  *  *  *  *

続・マーフィーの法則 現代日本の知性 MURPHY’S LAW OF JAPAN
日本マーフィー普及会編 アスキー出版局刊

Murphy

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落語家 桂枝雀の世界

2009-09-26 10:36:04 | rakugo

先日、NHK・BSハイビジョンで放送されていました。 もちろん、しっかり録画OK!
枝雀さんの高座と、縁のあった人たちへのインタビューと座談会で構成されていました。

私が、初めて枝雀さんの落語を聴いたのは、父と一緒に行った「独演会」でした。
今の「ざこば」さんが朝丸、南光さんが「べかこ」の頃で、前座で登場されていたような?

それ以来、枝雀さんの大ファンで、師匠の落語を聴きながら眠りにつくというのが常でした。
演目では、「代書屋」・「七度狐」・「池田の猪買い」・「寝床」などがお気に入りです。

関西は、「TVに落語家さんが登場しない日はない」というくらいの土地柄なのですが、
枝雀さん没後、「この人の落語を聴きたい!」という人が、なかなか現れないのですよねー。

Shijyaku

コメント (4)
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角田光代 「水曜日の神さま」を読んで

2009-09-25 09:37:25 | kakuta

表題作を含む、おもに旅に関するエッセイをまとめた一冊。 幻戯(げんき)書房刊。
私は、「本は本屋で」という主義なのですが、この本は、初めてネットショッピングで購入。

          *  *  *  *  *

■ これを読むと、角田さんの小説に描かれているエピソードが幾つも出てきます。
  ああ、これは、角田さんご自身の実体験なんだー! ちょっとビックリしてしまいます。

■ 「真昼の花」という小説に登場する、マラリアに感染し瀕死状態にある、アキオ。
  「死ぬって怖いのな そんなこと、初めて思った」 これは、角田さんのせりふでした。

■ 国境のイミグレーション(入国管理事務所)で、「ドラえもん」の絵を書くエピソード。
  「かかとのしたの空」という小説で出てくるシーンですが、これも、角田さんの実体験。

■ 自分の目でとらえたものを書こう。 自分の言葉で。 見えないものは書くまい。 
  この当時の角田さんの作風をうかがい知る上で、とっても興味深い「読み物」でした。

■ 表題の「水曜日の神さま」は、角田さんが旅行のお土産に買ってこられた、小さな仏さま。
  ミャンマーでは、自分の生まれ曜日の仏さまを拝むとか。 私は、何曜日の神様かなぁー?

          *  *  *  *  *

■ しかし、この「旅」のエッセイ集の中で、私が最も印象に残ったのは、第Ⅱ章。
  昨今、海外ニュースでも採り上げられる、ウイグル自治区について書かれた章です。

■ 複数のものが融合せず、しかしぶつかり合うことなく、ひそやかに並行して存在している。
  他の(民族)のやり方を尊重しながら、自分たちのやり方を貫いていく。

■ 新疆ウイグル自治区のことを、こんな風(↑)に角田さんは描写されています。
  人なつっこくて、おおらかで、ずっと深いところからやさしい、ウイグル族の人たち。

■ 旅行中に体験されたウイグル族の結婚式を素材に、その後執筆された「イリの結婚式」。
  同行した漢族の運転手とウイグル族のガイド嬢との、微妙で複雑な心情が描かれています。

■ 今では、民族間の対立が激化し、暴徒化するデモ隊。 武力で鎮圧しようとする政府。
  愛情いっぱいに書かれた角田さんの文章を読むにつけ、本当に心が痛む思いがします。

Suiyoubi

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