2010年11月27日(土)14:30 開演 @ 京都コンサートホール 大ホール
指揮: 飯森 範親 / 独奏: 三村 奈々恵(マリンバ) / 管弦楽: 京都市交響楽団
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● 西村 朗: 桜人(さくらびと)- オーケストラのための -
正直なところ、この手の現代作曲家によるオーケストラ作品は、私の理解を超えています。
頭で理解しようとする姿勢がわざわいするのか、聴いていて、けっこうストレスを感じます。
かといって、曲の展開が読めないので、音楽にとっぷり浸ってしまうことも出来ません。
最終部で、日本古謡の「さくら」の旋律が聴こえてきて、ホッとひと安心したくらいです。
満開の桜のトンネルの中を通る時に感じる、「桜の精」に導かれているような不思議な感覚?
美しさの中に潜む妖しさ、そんなイメージが頭に浮かびましたが…。 ピント外れかも?
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● 吉松 隆: マリンバ協奏曲「バード・リズミクス」(なんと世界初演です!)
マリンバの音色・響きは予想以上に魅力的で、オーケストラとの相性もなかなかイイです!
もっと評価されてもいい楽器だと思うし、楽器としてのさらなる可能性も感じました。
パーカッションのリズムに乗って奏でられると、アフリカ原産の楽器らしい響きがします。
それでいて、硬質で透明感のある音色は、都会的でクールな印象も与えてくれるようです。
会場を包む大きな拍手に応えて、三村奈々恵さんはアンコール曲も披露してくださいました。
マスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲。 しみじみと心に染み入る演奏。
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● ブラームス: 交響曲第2番ニ長調 作品73
ブラームスの「田園」交響曲とも言われる滋味深い名曲。 安定したオーソドックスな演奏。
それでも、第4楽章のフィナーレに到達するまでの道のりが、私にとってはいささか長い?
私の持っているCDは、第2番と第3番がカップリングしたもの。 そのせいでしょうか…
各楽章の出だしが、私の記憶とは全然違っていた?! やはり、最低限の予習は必要だ!
飯森範親さんには、華やかなスター性を感じさせます。 掛け値なしにカッコいい方です!
終演後のホール楽屋口には、彼の登場を待ちわびるファンの方々が集まっていました。
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以下、余談ですが。 この度、京都市交響楽団が9年ぶりとなるCDをリリースしました。
広上淳一さん気合のうなり声もきっちり収録された、臨場感たっぷりのライブ演奏です。