まい・ふーりっしゅ・はーと

京都発。演奏会や展覧会、読書の感想などを綴っています。ブログタイトルは、ビル・エヴァンス・トリオの名演奏から採りました。

第15回 京都の秋 音楽祭 開会記念コンサート

2011-09-18 12:31:18 | kyokyo

2011年9月17日(土) 午後2時開演 @ 京都コンサートホール・大ホール
指揮 : 広上 淳一 / ピアノ : 田村 響 / 管弦楽 : 京都市交響楽団

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● リスト : ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調
この協奏曲は、今年4月の京響・大阪特別公演(@ザ・シンフォニーホール)でも聴きました。
下野竜也さんの指揮で、リストと同じハンガリー人の血が流れている金子三勇士さんのピアノ。

金子さんのピアノは、若さのエネルギーがほとばしり出るような「奔放さ」が魅力でしたが、
今日の田村響さんは、落ち着いた安定感ある演奏。 十分な余裕すら感じさせるものでした。

トライアングルの活躍する第3楽章が印象的。 旋律の受け渡しは心地よく、機能的でした。
フィナーレの盛り上がりも、広上さんらしいエキサイティングなもので、十分に満足しました。

京響の演奏もバランスのとれた、どちらかと言えば「手堅さ」を感じさせるサポートぶり。
広上さん4年目のシーズンを迎えて、常時、平均点以上をたたき出せる「地力」が付いてきた。

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● チャイコフスキー : バレエ音楽「くるみ割り人形」 第2幕全曲
豪華絢爛なバレエのステージが目に浮かぶような、華やかで楽しい演奏が堪能できました。
ロシアのお菓子のように、甘美で魅惑的なメロディーが、次から次へと溢れ出てくるようです。

指揮台の「舞台」をいっぱいに使って、躍動感たっぷりの指揮。 小太りのバレリーナ!?
是非とも、ステージ後方のポディウム席で、正面から見て(聴いて)みたいと思ったくらい。

曲の途中で、間違って拍手をしてしまう人が出てしまうほど、充実感たっぷりの演奏でした。
有名な「花のワルツ」を間に挿んで、まるで夢見るような「お菓子の精」の踊りが続きます。

あらためて、このバレエ音楽を聴いてみると、19世紀・ロシア音楽の伝統の厚みの中に、
現代の音楽シーンでも通用するような、ちょっとお洒落な感じのする「新しさ」があります。

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このコンサートには、京都市内の児童擁護施設の子供たち、50名も招待されていました。
事前のアナウンスがあるだけで、一般聴衆の方も心づもりして楽しめたように思うのですが。

Kyoto_no_aki

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