生きる

一度しかない大切な人生!
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花を咲かせろ!ダルスン  63

2018-01-10 15:01:34 | あの空に太陽を 68

テソンはそれより前、オ秘書とホンジュに命じてダルスンの家から、片方の靴と当時着ていた肌着を盗んでこさせたのです。

それをその貧しい夫婦に渡し、ヨンファとハンスが来たら筋書き通り見せて芝居をしろと命じてあったのでした。

そして警察署に捜索願を出したヨンファとハンス(立ち聞きして2人が警察署に捜索願を密かに再提出したことを知ってそれを取り消した)の願はすでに取り下げられていたのでした。

ヨンファとハンスは連れて行かれるままその貧しい夫婦の家に行きます。そしてその娘は2年前に結核で亡くなったと言われたのです。涙を流して悲しむヨンファ。しかし当時履いていた靴の片方と服を見せられては現実を受け入れずにはいられなかったのです。それでもどうしても信じられず、すごすご帰っていくヨンファとハンス。テソンはそのあとこの貧しい夫婦に金の入った封筒を礼金として渡しました。

ヨンファは悲しみのあまり食べることもできず、ただベッドに横になっていました。ホンジュはさも同情するかのように食事を運んだりしてヨンファを慰めます。しかしテソンと2人これで邪魔者が永遠に消えたと喜んでいたのです。

ホン室長はダルスンが警察署に行ったのを知っていて、なぜ行ったのか聞きます。実は自分は幼い時の記憶を失って本当の親を知らない。最近になって時々頭痛がして目の前がぐらぐらして意識を失うが、その時に昔の記憶が少しずつ蘇ってきている。自分は誰かに追われて清渓川に落ちて流されたが、それを助けて田舎に連れて行ったのがブニバーだったこと等を話します。それを聞いたホン室長、そうだったのかと改めて驚いたのです。そして自分も母親が幼いときに分かれたままだ。なんだか会いたくなった。今日は自分の誕生日で父がわかめスープを作ってくれたが、母に作ってもらいたかったと言います。ダルスンはうちにういる姉さんも別れた息子の今日は誕生日だと言って今朝わかめスープを飲んだと話したのでした。当事者がホン室長であることも知らずに。

ヨンファは耐えられず、しかしあきらめねばと一人清渓川に出かけていきます。ダルスンも記憶が蘇った清渓川の川べりを歩いていました。ヨンファは黄色い菊の花束を数本ずつ川に流して思い出との決別をしていたのです。ダルスンはその流れていく菊の花を拾い、すぐ前を見るとヨンファがいたのです。急に昔の記憶が蘇ってきて、思わずおんまーと叫んでしまいます・・・・・・