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映画・演劇のレビュー

『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』

2013-02-26 21:57:52 | 映画
 ツイ・ハーク、久々の新作。この1月には、これも久々にジェット・リーと組んだ3D大作『ドラゴン・ゲート』(これは一昨年正月に中国で見た『竜門飛甲』だ!)も公開されたが、これはその直前に製作された作品。しばらく彼の映画を見ていなかったから、『竜門飛甲』を見たときには、ドキドキしたのだが、字幕なしで見たので、話がいまいち、よくわからないし、それでつまらなかったのだ、と当時は思ったがそうではなかった。じつは、ツイ・ハーク映画は圧倒的に「話がつまらない!」のだ。台本も悪いのだろうけどドラマ部分の演出が最悪なのだ。

 今回はアンディ・ラウ主演で唐代を舞台にした時代劇アクション巨編。予告編を見たときには、巨大仏像が倒れて来たり、なんだか派手で、おもしろそうだったけど、実際に見たら、やはり、つまらない。ツイ・ハークはアクションはすごいけど、話がいつもつまらない。今回は中国時代劇版のシャーロック・ホームズという売りなのだが、まるで推理物じゃない。別に誰が犯人でも、どうでもいいじゃん、と思わせるようでは、ダメだろう。

 2時間退屈はしないけど、それだけ。香港のスピルバーグなんて言われていた時代は、もう過ぎ去った過去の話で、栄光は地に落ちた。せっかく復活したのだから、もう少しなんとか頑張ってもらいたい。

 宣伝には「並み居るアカデミー賞候補作を抑え、米タイム誌が選ぶ2011年ベストムービー堂々の第3位!歴史上実在した中国版シャーロック・ホームズが女帝誕生の裏に渦巻く謀略に 挑むアクション・ミステリー!!ツイ・ハークが完全復活した本作」なんて書かれてあったが、本当なのか? 米タイム誌は本気でこんな映画を高く評価したのか? まぁ、最近のアメリカ映画はつまらない映画ばかりだから、アメリカ映画と較べたらまだまし、というレベルのお話なのか。よくわからないけど、世間の評判なんか、あてにならない。



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