原田眞人がこの題材に挑む。もうそれだけでこの夏一番見たい映画だった。出来ることなら作者の意図通り8月15日に見るべきだったのだが、そうはいかず、今頃、見ることになった。この映画と連動して(というわけではないけど)NHKのBSで岡本喜八監督による『日本のいちばん長い日』を放送していた。あの映画は昔見たけど、あまり感心しなかった。いつもの喜八監督らしさが感じられない映画で、暑苦しくて、好きじゃない。 . . . 本文を読む
この分厚い小説を読み終えて残る疲労感は、『日本のいちばん長い日』を見終えた時の気分と近い。とりあえずは、よかったな、と思うけど、これで終わったわけでないし、ハッピーエンドだなんて、誰も思わない。たくさんの人たちの思惑が交錯する。この街(敢えて「この国」と言ってもよい)をよくしたいと、誰もが思うのだろうが、思ったようには事は運ばない。
ターミナルとなるはずだった場所。だが、今では見棄てられた場所 . . . 本文を読む
「喜八もの」の最終章。今までも何本か小津の戦前のサイレント映画は見たけど、正直言うと、僕にはあまり面白いとは思えなかった。今回も怖々見始めたのだが、ダメだった。決してつまらないわけではないけど、わざわざ今見る意味は感じない。これを見た後では、今回のDVDボックスに収録されたほかの作品にも、期待できない。『浮草物語』も途中で止めてしまったし。
貧しさをこういう形で見せられることには確かに驚きはあ . . . 本文を読む