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映画・演劇のレビュー

アートプロジェクト集団「鞦韆舘」 presents『S/Mオペラ 上海的処女篇』

2014-06-24 22:03:06 | 演劇
昨年10月、試演会がなされた。今回は満を持しての完全版としての上演となる。『O嬢の物語』を題材にしてレトルト内閣の三名刺繍が自由翻案した。1920年代上海租界を舞台にし、その魔窟で娼婦として生きていくことになる女を見つめる語り部となる女(ナレーション部分だけではなく、登場人物のほとんどのセリフも、彼女の口から発せられる!)の視点から見た幻の魔都上海の幻想。寺山修司の映画『上海異人娼館』の世界を自 . . . 本文を読む
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柚木麻子『あまからカルテット』

2014-06-24 22:02:22 | その他
 なんと、『スープの国のお姫様』の後に読んだこの本もまた、食をめぐるお話だ。偶然だが、なんだか不思議な連鎖。楽しい。『ランチのアッコちゃん』の柚木麻子だもの、当然のことか。  女子中学の頃からのなかよし4人組のお話だ。29歳になった彼女たちの友情が描かれていく。4話からなる(もちろん、それぞれが主人公となる)連作、そこに最後にもうひとつ、全員を主人公にした最終話が用意される。まぁ、至れり尽くせり . . . 本文を読む
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樋口直哉『スープの国のお姫様』

2014-06-24 22:01:19 | その他
 表紙を見たときに、これは無理か、と思ったが、作者は『大人ドロップ』の樋口直哉である。思い切って読み始めた。心配は杞憂に終わる。これはとても素晴らしい小説だ。こんなにも胸に沁みて、心地よい時間を過ごすことが出来たことを心から喜びたい。読んでいて癒される。ページを捲りながら、幸福感に包まれる。この時間が永遠に続けばいい、と願う。でも、そんなことは不可能だ。350ページで終わる。主人公はこの屋敷から去 . . . 本文を読む
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劇団往来『チンチン電車と女学生』

2014-06-24 22:00:26 | 演劇
 初演以上に華やかで、ショーアップがなされた超大作としてよみがえる。歌と踊りを随所に織り込み、休憩10分を挟んでの3時間に及ぶ作品になった。総勢70名に及ぶキャストで贈る往来創立30周年の記念作品だ。初演も見ているが、今回、前作を超えた。  それは前以上に派手になったから、ではない。そういう意味では別に変りはない。変ったのは、そこではなく、描くべきことをさらに明確にしたことだ。16人の少女たちが . . . 本文を読む
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