奥田瑛二監督が私財を投げ打って挑んだ作品、というか、彼はいつもそんな風にして自分で映画を作っているから、これは今に始まったことではない。今の時代、こんなふうにして妥協することなく、自分の手で映画作りができるなんて、とても幸せなことだ。でも、その見返りは大きい。もっと商業ベースに乗る簡単な映画を作ればいいのに、不器用な彼にはそんなことは出来ない。というか、するつもりもない。何を作る場合でも彼のアプ . . . 本文を読む
彼女の初期作品であるこの小説を読んだにはたまたまだ。例によって読むべき本がなかったから、図書館で、身近にあった文庫本を手に取った。それだけ。帰りの電車に間に合わせるためである。つまらなければ、すぐに辞める。でも、僕が手に取るような小説はいつもあまりつまらなくはない。だから、結局は最後まで読むことになる。ロングセラーになっているこの小説も、確かにそれだけの価値がある作品だと思った。
軽い青春ミ . . . 本文を読む
このアンソロジーを読みながら、村上春樹の解説が一番面白かった、というのは作者たちに失礼だろうか。でも、春樹さんがこれらの小説をどう読んだのかが、とても興味深く、そういうチョイスだったのか、と理解した瞬間、謎が解けたみたいで、ほっとする。なんで、この小説だったのかが読みながら気になるからだ。もちろん、それぞれの小説は個性的で面白い。悪くはないものばかりだ。だが、それだけでは僕には物足りない。それだ . . . 本文を読む