坂口さんは1昨年から1年間をかけて、毎週火曜日(僕が仕事で遅くなる曜日だ! だから、結果的に僕は『火曜日のシュウイチ』を一度も見にいけなかったのだ。あの1年は坂口さんに会うのが辛かった。何度かは行こうと思えば行けた日もあったのに結局行けないままだったからだ。)に一人芝居を続けた。彼はその無謀とも見える試みを成し遂げる。月ごとに変わる演目は12人の作家とのコラボレーションでもある。そんな中から、今 . . . 本文を読む
昨年秘かに評判になった作品だ。ようやく見た。噂に違わぬ快作である。というか、怪作か。もう少しで傑作になることも出来たはずだが、後半で破綻する。なぜ殺したのかを描かないのはいい。彼の行動を謎に包んだまま、彼女だけがすべてを理解し、行動する。ありえない、と思いながらも、話の中に引き込まれていく。これは万田邦敏監督の独壇場だ。豊川悦司の殺人犯と小池栄子の彼にシンパシーを感じる女性の、お互いに言葉も交わ . . . 本文を読む