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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

何かのタガが外れてしまった・・・年金積立金で株を買い上げる愚

2014-06-06 07:57:00 | 時事/金融危機
 

■ 年金積立金のリスク運用 ■

年金積立金の運用方法の早期見直しを安倍首相が支持した様です。先に麻生財務大臣が株価下落の際にリークしていたので、今更驚く事もありません。ところで、私達の年金積立金は現在どの様に運用されているのでしょうか?

私達の年金は年金積立金管理運用独立行政法人(以下GPIF)によって運用されています。

しかし、GPIFの職員が実際に運用を行うのでは無く、信託銀行などの金融機関に運用を委託しています。

良く言えば「プロが運用しているのだから安心」、
悪く言えば「市場関係者の市場操作の資金を年金積立金から捻出している」事になります。


■ 運用の内訳 ■

GPIFが運用する資金は、12年度末で120兆4,653億円。
これは、世界第二位の年金運用基金であるのノルウェー政府年金基金の倍以上の金額で、堂々世界第一位の年金運用基金です。

その運用の内訳は、昨年に株式と海外債権の枠が拡大された結果次の様になっています。(12年度末)

国内債券が55.2%(ほぼ日本国債?)
国内株式が17.2%
外国債券が10.6%(ほぼ米国債?)
外国株式が15.2%
短期資産が1.8%

■ 日本国債購入は日銀に任せ、リスク市場の高値を維持する年金資金 ■

現在日本国債は日銀が絶賛お買い上げ中ですので、年金資金が日本国債を買い支える必要は軽減しています。一方、アベノミクスは株価維持で「景気回復」を演出していますので、どうしても日経平均の高値は維持したい所。

そこで、「年金の積立金の運用比率を変更して、日本株をもっと買える様にましょう」というのが、表向きの理由です。

これは証券業界や金融業界の総意でもあるので、スムーズにGPIFの運用比率は変更されるでしょう。

■ 米国債を買い支える年金積立金 ■

市場は日本株の値上がり材料として運用比率見直しを好感しますが、既に麻生財務大臣がリークした時点で、既に株価には織り込まれているかも知れません。

一方、先の運用比率の見直しでは、日本株と同時に外国債と外国株の運用比率が拡大されました。日本人の年金積立金で日本株を買い支える事は理解出来ますが、米国債や米株を買う必要が何処にあるのでしょう?

1) 日本株や国内債券よりも、海外株式や米国債の金利が高い
2) 将来的に円安が進行した場合、海外資産は相対的に値上がりし、価値を保存できる

ここら辺が海外資産を購入する理由となりあそうです。

■ ダウが暴落する様な状況では米株を売却するであろう ■

本来年金積立金は長期の利益を目的としているので、短期の資産運用は好まれません。しかし、ダウが暴落してドルの下落が進行する様な事態がもし訪れたとしたならば、GPIFは見る見る膨らむ損失を止める為に、海外資産を売却するはずです。

この時に為替差損も含め、膨大な損失が発生すると思われます。

■ 国内でもゾンビ企業の株価操作に使われるかも知れません ■

国内の運用でも、運用を委託された金融機関が、SONYなどの株を買い支えたり、或いはソフトバンクやファーストリテーリン株やトヨタ自動車などと言った、日経平均に大きく影響を与える銘柄の株価操作に年金資金を使わないとも限りません。

■ 短期的な利益と長期的な損失 ■

本来は年金運用は安全資産で運用されるべきですが、仮にリスク運用するのであれば、長期的な運用で損失が発生しない銘柄を選んで投資するべきです。しかし、それでは短期的な運用利益は限定的になりますから、運用を委託された金融機関は多少のリスクを取って外債や日本株で利益を拡大しようとするはずです。

一見正しい様に思われる短期的な利益の拡大ですが、長期的には金融危機などが発生すれば損失が膨らむ事になります。

■ 外国人投資家に濡れてに粟の鷲掴み状態? ■

昨年来日本株を買い上げていたのは海外投資家達です。彼らはある程度利益を確保したら日本株を売って儲け出そうとしています。しかし、肝心の日本人投資家達が消極的なので、中々売り場を確保出来ていません。

日本の年金資金が数兆円流入しれくれば、格好な売り場を提供する事になるかも知れません。

■ PKOは許されても、株の買い上げは許されない ■

私体の年金資金をリスク運用すること自体問題が無くはないのですが、それでも日本株市場の安定が私達の社会に与える恩恵を考慮すれば、結果的に国民の利益に貢献します。

その意味においては、年金資金のリスク運用は、株価が大きく下がった時に下支えに利用されるべきです。株価が底抜けしなければ、株価はやがて回復して、年金運用にも利益が出ます。

従来の日本の年金資金運用は、PKO(プライス・キープ・オペレーション)と呼ばれる下ねの買い支えで実績を上げて来たと思います。

ところが、株価操作宜しく、上値をさらに買い上げる様な事をすれば、株価はいつかは下落に転じますから、大きな損失を生む事は確実です。

■ 安倍政権は国民の敵に変貌したのでは? ■

政権発足時から私はこのブログで何度も指摘しましたが、自民党清和会の安倍政権は、小泉政権と非常に似た政権です。

国民の耳触り良い政策を掲げ、その実、アメリカの構造改革要望書的な政策を着実に実行に移しています。

国民に「70歳まで働け、年金は75歳からの支給にするぞ!!」というクレージーな事を言い出す政権を、どうして国民が支持するのか全く理解に苦しみます・・・。



世界的低金利が何を意味するのか?・・・不気味な市場

2014-06-04 10:04:00 | 時事/金融危機
 

■ 世界的に進行する低金利 ■

最近の市場の動きに戸惑っている市場関係者は少なくないでしょう。

<リスクオフ>  債権↑ 株式↓
<リスクオン>  債権↓ 株式↑

安全資産の債権と、リスク資産の株式の間をリスクの度合いに合わせて資金がローテーションする事で、市場は安定して利益を上げていました。

所が昨今は・・・

債権↑ 株式↑

■ 低金利の資金が溢れ返っているのか? ■

本来金利はお金の需給関係で決まります。資金需要が高ければ金利が上がり、逆に低ければ金利が下がります。

現在の世界では中央銀行が過剰に資金を供給しているので、金利は世界的に前例を見ない程に低下しています。

多くの資金が中央銀行の当座預金に豚積みされている事からも、金融機関は溢れ返る資金の使い道に苦慮しています。

そのうちの一部が債権市場や株式市場に流入していますが、資金の調達コストが安いので、リスクを軽視した投資が行われているのではないでしょうか?

■ 債権のリスクとは何か? ■

株式市場のリスクは株式の値下がりなので素人にも理解しやすいと思います。一方で、債権市場のリスクは一般には理解しにくいと思います。

一般人は金融機関は国債を買ったら償還時期まで所有して償還によって金利収益を上げるものと思っています。しかし、実際には国債は他の金融商品と同様に中古市場で盛んに売り買いされています。

中古市場の国債価格は需給によって高くなったり安くなったりします。国債を高く買えばそれを満期まで保有した時の得られる金利は下がり、逆に安く買えば金利は上がります。

国債は絶えず売買されているので、国債金利は絶えず変動する事になり、新発国債の金利は中古市場の金利が決めています。中古市場の金利以下で新発国債を発行しても魅力が無いからです。

国債を「禁油商品」として捉えたならば、国債のリスクは価格が下がる事です。これは一般的には「金利上昇」と称されます。国債に限らず、社債や公社債なども、金利上層によって手持ち債権は損失を生じます。

■ 市場は将来的な金利上昇を織り込んでいないのか? ■

現在の債権市場は歴史的な低金利が続いています。これは。債権価格が高い事を意味しています。

ある会社が社債を発行した時、安い金利で社債が発行出来ればその会社の資金調達コストは低下します。一方で、安い金利で社債を手にした投資家は、長期的な金利上層によって手持ちの社債の金利がツマラナイものになる可能性があります。

債権市場の低金利は、企業や国家にとってはメリットですが、投資家にとってはリスクに対して適正な利益(金利)が確保出来ない事を意味しています。

それでも債権市場に資金が集まるので、債権金利は低く抑えられています。投資家達は将来的な景気回復による金利上昇を織り込んでは居ない様に見えます。

■ 直接金融の市場の拡大が、銀行の貸出金利を低下させ、利益を圧迫する ■

本来銀行は預金者からお金を集め、企業や個人に資金を融資して金利を確保する事が本業です。しかし、現在の貸し出し金利は非常に低く、経営が安定した大企業の貸し出し金利では預金金利との間に逆ザヤが生じるケースも出て来ます。

債権市場の金利が低いので、優良企業は社債発行で低金利で資金調達が出来るので、銀行から高い金利で資金を調達する必要が無いのです。

こうして、銀行本来の貸付で利益が得られなくなった金融機関も、利益を求めて債権市場や株式市場で資金運用をする様になりました。昨今の銀行の利益のほとんどが、この様な資金運用で確保されています。

こうして大手の銀行の潤沢な資金までもが債権市場に流入するので、債権金利は低下し、一方で企業への貸し出し金利は低下します。

■ 既に債権市場はバブル化している ■

債権市場は株式市場よりも巨大なので、その値動き(金利変動)は緩慢です。これが「債権市場は安全」という錯覚を起させますが、実際には売買される金額が巨大なので、債権金利が上昇(価格が下落)して発生する損失は少なくはありません。

しかし、潤沢な資金が市場に流入している間は、金利は下がり続け、リスクは見えにくくなります。こうして、市場にどんど資金が流入する事で、しずかにバブルは膨らんで行きます。

債権市場がバブル化しているという指摘は以前からありますが、バブルは弾けて始めてバブルと認識されるので、「現在の状況はバブルでは無い」と皆が考えれば、バブルはさらに膨らみ続けます。

■ リスクを反映しない金利の罠 ■

リーマンショックから5年以上が経過し、ショックの記憶も薄らいで来ています。「危機は去った」というのが多くの人達の認識でしょう。

一方で、昨今の株式市場の高値や、国債金利の低下に、何だか漠然とした不安を抱いている市場関係者は少なくありません。

彼らは、「今の市場金利がリスクをまともに反映していない」と薄らと気付いているのです。こういう、意識下の認識がある事を切っ掛けに表面化すると、市場は一気にリスクオフに走ります。それが「暴落」です。

■ FRB、日銀、ECBが交代しながらバブルを維持している ■

FRBはテーパリングを開始して、市場金利の適正化を模索している様に見えますが、その一方で日銀が異次元緩和で資金供給を拡大し、さらにECBもマイナス金利の導入をチラつかせて市場に資金を誘導しています。

この様に各中央銀行が交代しながらバブルを維持しているのが現在の世界の姿です。

そして、どこかの時点で、だんだんと皆が「不信」を募らせ始めます・・・「この金利は低すぎる!!」と気づくのです。

それは今では無いのでしょうか、近い将来では無いかと私は予想しています。2015年頃には、変化が現れるのでは無いか・・・その為の国債の時価評価の廃止なのでは?

「全ては計画されている」と言うとあまりに陰謀論的過ぎますが・・・。

300Kチャレンジ(後編)・・・勢い余って家まで走ってしまった・・。

2014-06-02 04:45:00 | 自転車/マラソン


■ 復活!! ■

昨日の記事からの続きです。

野島崎でのんびり1時間ほど観光したので、ようやく食べ物が消化されてエネルギーが回復しました。ライフゲージMAXです。

野島崎から東京湾の入り口の須崎を通って内房に向います。先日は強風で砂が吹き付けて「痛い目」にあった砂浜沿いの道も、本日は多少の向かい風程度で順調に通過します。



館山周辺には何故かスペイン風の建物が多く、赤いテラコッタの瓦屋根が目に付きます。確か、地域を挙げてスペイン風のリゾートを作ろうとしていたと記憶していますが、現在はバブルの遺産の様になっています。



海岸沿いには立派な別荘が立ち並びますが、確か『グランブルー』のモデルになったジャック・マイヨールの別荘もここら辺にあったと記憶しています。海外のリゾート地を感じさせる様な風景が須崎の手前まで続きます。

多少の向かい風ですが、巡航速度は30Km/hを少し超える程度。完全に脚が回復しています。脚というより低血糖でフラフラだったんですね。あまりに調子が良いので館山は素通りします。ここまで走行距離は175Km、メーター読みの平均速度は24.7Km/h。

■ カーフェリーって建造物並みの大きさですね ■



館山を過ぎて那古船形に向うと山の崖に「懸崖造り」のお寺が現れます。「船形山大福寺」です。懸崖造りでは京都の清澄寺が有名ですが、千葉県にも長生郡の「笠森観音」など5箇所の懸崖造りのお寺が現存しています。規模は清澄寺や山形の立石寺には敵いませんが、どうしてわざわざこんな崖の上に建てたのかと思うと不思議になります。まさか、観光スポット化を狙っていた訳では無いでしょう・・・。尤も、笠森観音などは江戸時代の観光スポットだった様です。

平坦な外房と違い、内房は浦と浦の間に山が海にせり出しています。道はそこを抜けてゆくので、上り坂のトップにはたいがいトンネルがあります。道幅の狭いトンネルを車と並走して走るのは神経をすり減らします。テールライトを点滅させていますが、後ろからダンプの音が迫って来ると、スピルバーグの映画『激突』のドライバーの心境を味わえます。特に富浦ではトンネルが連続します。

多少の追い風なので巡航速度は楽に30Km/hオーバーをキープできます。あっと言う間に浜金谷に到着しました。浜金谷と久里浜を結ぶ東京湾フェリーの発着所で休憩する事にします。ここまでジャスト200Km、平均時速は25.8Km/hにアップしています。館山から結構スピードに乗っています。

丁度フェリーが到着した時刻でした。発着所に接岸するフェリーは巨大で、建造物を思わせるサイズの物体が海の上を緩やかに移動する様は感動に値します。



乗船待ちの車列の先頭はバイクの一団です。中年の方が多く、ハーレーやドカッティーといった高級大型バイクが目立ちます。50馬力以上のモンスターバイクと、人力で1馬力にも満たない自転車が、ほぼ同じ距離をツーリングすると思うと何だか不思議な感じがします。バイクや車って、人を運ぶ事よりも、乗り物自体を運ぶ事にほとんどのエネルギーを費やしているのですね。エコじゃないな・・。尤も、人力移動はガソリン代と同程度の飲食費が掛かります。食べ続けていなければ直ぐにハンガーノックでガス欠です。浜金谷でラーメンでカロリーと塩分を補給します。



■ 250km超え ■

本日は日没まで走ってそこからは電車に乗る予定です。木更津辺りで日没かと思っていましたが、意外に後1時間位は走れそうです。木更津で230kmだったので、とりあえず250kmを目指して市原方面に向います。

国道16号に入るとお約束の悪路。道路のジョイント箇所が隆起しているので、20m毎位に自転車が跳ねます。これ、結構イヤなんですよね。特に古いカーボンバイクはフロントフォークが折れたらどうしよう・・・なんて心配になります。

薄暮の産業道路をトラックと並走するので神経も使います。五井の手前で250kmを達成しました。メーター読みの平均速度は26.1km/hに上がっています。ここまで走行時間は9時間35分。時刻は18:34なので、4:45から14時間49分経過しています。停車時間と休憩時間を含めた平均速度は
16.9km/h。



■ 渋滞に捕まり、完全に夜間走行 ■

姉ヶ崎から先は走りなれたルート。日が暮れても走れそうです。もう、ここまで来たら輪行する方が面倒です。一気に千葉から浦安を目指します。

ところがどっこい、国道16号は渋滞。車の横をすり抜けて進みますが、ガタンと速度が落ちます。そろそろ首とお尻も痛くなって着ました。ただ、しっかり前を見て進まないと急な車の左折などに巻き込まれます。頭を上げると首筋が痛い・・・。

千葉に入って、国道を離れます。京葉線沿いの道は空いています。しかし、本日は日没後の走行を想定していないのでサングラスしか持って来ていません。暗くて路面や歩行者が良く見えないので、安全運転に徹します。

海岸線に出て、稲毛から船橋までは順調に飛ばせますが、「ららぽーと」から先の国道357は立体交差や合流が多いので昼間でも車道走行は危険。歩道を走らざるを得ませんが、真っ暗な上にサングラスを着用しているの、時速15km/h程度で慎重に浦安を目指します。

江戸川を越えると交通量も減るので車道に復帰します。途中、自転車通勤のサラリーマンを追い抜きますが、後ろに付かれたので、意地で速度をアップします。しかし、このサラリーマン、無灯火で国道の車道を走っています。いつか事故るな・・・。

サラリーマン氏に追い立てられて、最後1Kmは35km/hでスパート。ビールを買う為に自宅近くのコンビにピットイン!!

本日の成果は・・・



走行距離    291.6 km
走行時間    11時間36分
走行時平均速度 25.1 Km/h
獲得標高    1753 m

経過時間    出発 4:45 到着 21.04  トータル 16時間19分
全行程平均速度 17.8 KM/h 

補給    ○養老渓谷
       アンパンx1 ウィダーインゼリーx1 ポカリ500mmℓx1
      ○安房小湊
       アイスx1 ポカリ900mmℓx1
      ○和田
       クジラ丼定食x1
      ○野島崎
       焼きそばx1 お茶500mmℓx1 
      ○浜金谷
       ラーメンx1 ポカリ500mmℓx1 
      ○千葉
       デカビタCx1 ポカリ500mmℓx1

       合計 3,890円


・・・燃費悪いですね。
でも、東京から豊橋の距離に近いので、電車代に比べれば・・・。


300kmチャレンジ(前半)・・・房総半島半周の旅

2014-06-02 02:58:00 | 自転車/マラソン
 





■ タイヤを交換した ■



先日、自転車の後輪をふと見たら・・・丸いはずのタイヤの接地面が真平らになっていました・・・。毎週のようにロングライドに出かけるので磨り減ってしまったのです。パンクが多いなと思っていましたが、原因はタイヤの磨耗だったようです。

新しいタイヤを何にするか悩みましたが、定評のあるミシュランのPro4にしてみました。前後輪交換すると結構な出費ですが、1年は使えるのでここはケチらずに。タイヤは命を乗せていますから。

新しいタイヤのシェイクダウンを兼ねて何処に行こうかと悩みますが、「クッション性が良くてロングライドでも疲れない」と言う評判を確かめる為に、養老渓谷経由で鴨川、館山まで外房を走り、帰りは日暮れまで内房を走る事にします。木更津辺りから電車に乗れば250Km位は走れるでしょうか?少しでも走れる時間を延ばす為、4時45分に家を出発します。

■ 高ケイデンス走行のメリット ■


先週、サイクルメーターの磁石を忘れたので、カーボンバイクのレモン1号君に軽量ホイールのZONDAを装着した効果を確かめる為、養老渓谷までは出来る限り飛ばします。
本日はほぼ無風なので、タイム計測には最適です。

養老渓谷手前ががけ崩れで迂回路に回されて距離と坂道が2Kmほど増えましたが、4:45分に出発して7:27分に到着しました。2時間42分で到着。迂回路に周った事と信号に結構引っ掛かったので、スムースに繰れば2時間30分を切れそうです。

メーター読みの数値は以下の通り。

平均時速 29.1Km/h
走行時間 2時間28分
走行距離 71.66Km

平均時速30KM/hを狙ってみましたが、養老清澄ラインはアップダウンが続くので、無理でした。

ところでホイールが1Kg近く軽量化されたのに以外に速度は上がりません。以前のホールはエアロホイールでしたから、強引に回せば国道は35Km/h位で巡航出来ました。ホイールが重い分、慣性で速度維持も楽でした。ですから、ブラケットポジションで上体を起こしていても結構スピードに乗れました。

一方、軽量ホイールでエアロ効果の少ないZONDAは40km/h位に楽に加速できますが、それを維持するのが難しい。当然、風の影響も大きいので、ドロップハンドルの下を持たないと35Km/hを維持するのは難しい。一方、同じギアー比でも漕ぎ味が軽いので、下ハンを持ってもケイデンスを上げて走れます。結局、ホイールの重さで自転車の漕ぎ方が全然違って来ます。

カーボンフレームと軽量ホイールの組み合わせは、定説通り、高系ケイデンスの走りに自ずとなる様です。その結果は「疲れない」という事に尽きます。重いギアーを踏むと反力で筋肉がダメージを受け、膝にも負担が掛かります。その結果「脚が売り切れる」状態になるのですが、高いケイデンスで軽いペダルを踏むと脚の疲労は軽減されます。養老渓谷までぶっ飛ばして来ても、ほとんど疲労感は有りません。

私は元々は思いギアーを踏むのが好きなのですが(坂道なんて立ち漕ぎ一発ですから)、効率的に走ろうと思うと、不思議と定説通りの走り方になるから不思議なものです。

■ ミシュランのPro4は噂通りのグリップ力と弾力だった ■

鴨川に向う養老清澄ラインは先週は土砂崩れで通れませんでしたので、麻綿原高原を越えて鴨川に向います。下りでタイヤのグリップ力も試してみます。

麻綿原への上りは劇坂が少しあるのですが、軽いホールのお陰で、ヒルクライムも楽チンです。一気に上って、一気に標高差300mの下りに突入します。

「内浦県民の森」を経由する路はワインディングロードで面白いのですが、枯れ枝や落石、グレーチングや蓋の無い排水溝が路を横切っている箇所がいくつもあって、結構デンジャラスなコースです。そこで、タイヤのグリップ力がものを言います。

ミシュランのPro4、噂通りの高いグリップ力でビックリ。以前のタイヤは後輪がすぐにスリップしたのですが、Pro4は地面に吸い付く様で、思い通りのラインで走れますし、ヒヤーとする様なシーンでもしっかり減速します。レースを走る方達にファンが多いのも納得出来る性能です。

そして、何よりも乗り心地が弾力的で柔らかい。厚いゴム底の靴を履いたような感触です。

■ のっけからハンガーノック ■



内浦山を一気に下ると、眼前には外房の海が広がります。本日は波も無く、風も穏やかです。天津小湊のコンビニでアイスを買って、海を眺めながらマッタリ休憩します。98Km走って、メータ読みの平均速度は27.1Km/h。山越えをして来たので、まあまあのペースです。

ところが、鴨川方面に走り出したら、なんだか力が入りません。頭もボーとするし、何だか眠い様な感じ・・・・。アレアレ、これってハンガーノック(エネルギー切れ)では無いか!!養老渓谷で菓子パンを食べたし、天津小湊でアイスも食べたのに・・・。昨晩の夕食と出掛けの朝食のカロリーが不足していたのでしょう。

鴨川で食事にしようかと思いましたが、いつも鴨川で「すき屋」の牛丼ではツマラナイ。少し頑張って、美味しいものを探す事にします。

和田に入ると道端に「クジラサンド」の看板が・・・・。そうだ、和田と言えば近海捕鯨の基地として有名です。でも、ちょっと臭いにキツイ鯨肉でサンドイッチは・・・ちょっとね・・・。



少し走ると、鯨の骨格標本が出現します。その同じ敷地に道の駅「和田WAO」を発見。鯨料理が色々と食べれる様です。

そこで、「クジラ丼」を注文してみます。



クジラの刺身、竜田揚、フライがドーンと載って1650円は結構お得かも。そして何よりも美味しい!!これはお薦めデス!!

食欲は満たされましたが、エネルギーに変換されるまではハンガーノックは続きます。南房総特有の南風に逆らいながら時速25Km/h程度の低速巡航が続きます。



チガヤの穂の向こうには太平洋が広がります。

千倉の道の駅「潮風大国」に寄りたいのをグっと堪えて野島崎を目指します。



千倉大橋をエッチラオッチラ上って、銅像と記念撮影。これ、自転車乗りのお約束なのか、他の方のブログでも目にします。人魚と取った写真が多いので、私はもう一方の乙女にしてみました。




橋の上からは太平洋の絶景が堪能出来ます。

■ 房総の最南端、野島崎に到着 ■

白浜を過ぎてもエネルギーは湧き上がって来ません。頑張れオレの消化系。沸きあがれハイエロ粒子?



そんなこんなでフラフラしながら野島崎に到着。

ここまで、145Km。メーター読み平均速度25.5Km/h。随分とペースが落ちました・・・。



公園の椰子の木に自転車をくくり付けて、いざ観光に出発!!



野島崎といえは、このベンチ。海に面した岩の上に設置されていますが、いつもはカップルの先客が居たりして、なかなか座れません。本日は誰もタイミング良く誰も居なかったので海の眺めを堪能します。



振り返ると白亜の灯台と公園が一望出来ます。



公園内に異様なスポットを発見。「伝説の岩屋」と看板が出ています。何やらアヤシいものが見えますが・・・。



中を覗くと・・・・ギャーーー!タコだーーーー!・・・・って、何これ?

あまりにも「神秘」を感じない造詣にビックリですが、お金をタコの口に入れたらご利益があるとか・・・。・・・・無理でした・・・。



この岩屋、源頼朝がこの地に上陸した時に、雨をしのいだ事から、「頼朝の隠れ岩」とも呼ばれている由緒正しい岩屋なのだそうですが、何故かタコに占領されています。

1時間位観光をしていたら、どやら元気も回復して来ました。ここからは内房の海沿いを千葉方面に北上します。この続きは、又明日。