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都内「最凶」と言われる風張林道を倒して来た・・・返す刀で都民の森も

2019-04-21 06:13:00 | 自転車/マラソン
■ 都内最凶と言われる激坂「風張林道」に挑む ■

ゴールデンウィークにアドベンチャーライドのチャレンジしようと思い、脚を鍛える為に「都内最凶の激坂」と言われる、「風張林道」にチャレンジして来ました。

奥多摩周遊道路に有る標高1,146mの風張峠は、東京で一番高い道路です。

自転車乗りの多くは、檜原街道を直進して「都民の森」経由で峠を目指す。これはこれで10%を超える坂が続き距離も長いので難易度の高いコースです。

しかし、風張峠に直登する様な林道が有ります。「風張林道」は4.2kmで492m登るコースで、平均斜度は11.7%。最大斜度は20%を超える「超激坂」。ヒルクライムのラスボス的な存在。(関西には「暗峠」という超ラスボスが存在しますが)

流石にシングルバイクでは無理なので、ヒルクライム用に手に入れたBASSOのASTRAで挑みます。

■ 武蔵五日市って意外にアクセスが良い ■

土曜日の朝、6時に浦安を電車で出発して、武蔵五日市の駅には7時55分着。意外にアクセスが楽な印象です。ただ、早朝とは言え、東西線も五日市線のホリデー快速も結構混雑しています。本日は後輪も外して、鉄道ルールを守っての輪行。

早朝にも関わらず、五日市の駅はハイキング客で賑わっています。近くのコンビニでは、ロードバイク乗りが数人、朝食を食べていました。

駅から、都民の森のヒルクライムの出発点である檜原村役場先の交差点までは約10km。意外にアクセスが良いですね。

■ 脚を温存!! ■

初めてのコースなので、檜原村役場まで誰かの後ろを付いて行こうと思いましたが、前を走っていた方は「ガチ」な人でした。緩い登り坂を30km/hオーバーで走っています。付いて行けないスピードでは有りませんが、ラスボスの前に脚が売り切れたのでは本末転倒。信号で追いついた時に、簡単に道順を教えてもらしました。「道なりに真っすぐ」だそうです・・・。

しばらく走ると、自転車乗りのブログで良く見かける橋を越えます。檜原村役場は近い。





役場を越えるとT字路に突き当たります。「都民の森」へは左折しますが、「風張林道」へ行くには右折します。ほとんどのローディーさんが左折。





ドーナツと豆乳が有名な豆腐屋さんは、時間が早過ぎて開いていません。




渓流沿いの道は、アップダウンを繰り返しながら、少しずつ登って行きます。秋川渓谷周辺の桜は今が盛り。道沿いや山中で見事な花を咲かせています。ウグイスの鳴き声が響いていますが、千葉のウグイスとは鳴き方がだいぶ異なります。タニワタリの部分、ケチョケチョケチョでは無く、様々なメロディーで歌います。




■ トラップに注意!! ■

しばらく走ると変則十字路に突き当たります。「きのこセンター」を目指すのが鉄則なので、ここは正面の道をチョイス。ここから斜度が徐々にキツクなります。本日は「ラスボス攻略」が目的ですから、脚を使わず、地道に「レベル上げ」に徹します。




しばらく走ると、ブログなどで良く見かける「風張林道」の入り口が現れます。・・・・だけど何か違う。路面に〇スタンプが押されていて、写真で観る激坂入り口とちょっと雰囲気が違う・・。ネットで調べると、これ「トラップ」だそうで、初心者の多くがこれに引っかかるらしい。危ない・・・。




ここから先は斜度がグンと上昇して、10%越えがバンバン出て来ます。これ、風張林道に入る前に結構本格的なヒルクライムコースになっちゃってますけど・・・。渓流沿いに民家が散在する、とても趣のある道をしばらく進みます。

五日市から20kmを過ぎても林道の入り口に着きません。道を間違えたかなと思い、引き返そうとした時、二人組にローディーさんが追い越して行きます。「風張林道はこの道で良いですか」と尋ねたら、「そうだよ、真っすぐ。もう直ぐだから」とのお答え。




しばらく走ると、ようやくネットで目にする「風張林道」の入り口に到着します。先程のローディーさんとしばらく雑談しますが、彼らは今月3回目だそうです。スラリとスリムで、いかにもヒルクライマーって感じ。

攻略法を伺ったら「きのこセンターまでがキツイから、ここを頑張り過ぎない様にすれば、後は楽になるから」とのアドバイスを頂きました。「でも、結構キツイよ・・」とニヤリとされた後に、ヒラヒラと坂を登られて行かれました。




■ ラスボス攻略!!■

(ここからの写真は、下る時に撮影しています。足付きしたく無かったので。)

しばらくして、私も風張林道を登り始めます。いよいよラスボスにチャレンジです。ここまで、地道にレベル上げに徹し、何か所かのトラップを慎重に超えて来ました。満を持しての挑戦です。

アレ??・・・意外に楽だぞ・・・・。10%無い様な・・・・。

しかし、楽なのは初めだけでした、ゆるくカーブを曲がると、斜度は12%、14%、16%と容赦なく上昇して行きます。(サイコンが安物なので体感斜度ですが)

蛇行する程では有りませんが、ダンシングでキレイにペダルを回すのは無理。ゴロン、ゴロンという、今にも止まりそうなペダリングが続きます。

すると、前方から選挙カーが2台、道幅いっぱいにやって来ます。足付きをしたく無かったので、狭い道の脇に逃げますが、小石がゴロゴロしてトルクを掛けると後輪が滑ります。もう少し、車を反対側に寄せてくれても良いのに・・・そう思いながら車中を見ると、候補者と思しき人が、ニヤニヤとこちらを見ています。「お前、落選決定!!」と心の中で、密かに「呪い」を掛けます。

どうにか車をやり過ごすも、斜度は緩くなる事は無く、道は空へと延びています・・・。




一番斜度がキツイと言われる「きのこセンター」下、18%程度の直線が続きます。シッティングとダンシングを織り交ぜながら、何とか登ります。蛇行したい所ですが、切り返しで前輪が浮きそうになるので、ジワリジワリとペダルに力を掛けます。




激坂をクリアーして、ようやく「きのこセンター」に到着。坂道は続いていますが、激坂に慣れた足には平坦に感じますが、脚を付きたく無いので、先に進みます。




すると、道が二股に・・・。迷わず広い方を選択したら、直ぐに行き止まり。脚を付かずにギリギリでターンして、細い登り坂に入ります。実は正式な「風張林道」の始点は、この場所だそうです。



「きのこセンターから先は楽になるから」っと聞いていたのに、斜度は普通に14%程度有ります。どこが「楽」なんだろうと???


さらにヘアピンが・・・。これが有名な「巻貝」ですね。ここもアウトからクリアーします。インを通ったら確実に前輪が浮きますね・・・。



再び、凶悪な匂いのするヘアピンが見えて来ました・・・。対向車が無いので、外側を通れば大した事無い斜度ですが・・・。




ここから先も、ほぼ10~14%が絶え間なく襲って来ます。脚が消耗しているので、結構ツライ。

「あと少し、我慢だ!」と自分に言い聞かせ、ようやく「東京のマチュピチュ」と呼ばれる絶景ポイントに到着。普通に山の景色ですね・・・。




この先も斜度は緩む事は有りません。ラスボスの猛攻が続きますが、次第にバイクの音が大きくなって来ます。奥多摩周遊道路が近づいているのです。




バイクの音がかなり大きくなったと思ったら、唐突に柵が出て来て林道は終点となります。・・・あっけない幕切れです。

「アレアレ、ラスボスってこんなモンなの・・・・」と言うのが率直な感想。脚も攣らなかったし、これならシングルギアーで登る鹿野山や大福山の方がキツイかも知れません。

柵の切れ目に階段を見付けました。降りて行く途中で先行して行かれた二人組のローディーさんが、休息を終えて出発される所でした。軽く挨拶を交わします。「どうだった?」と聞かれ「完全にネタですね。笑っちゃいました。」と私。




写真を撮る為に、林道に引き返します。下りは、ほぼブレーキを掛けっぱなし。ただ、転がり落ちそうな恐怖感は無いので、激坂の斜度としてはカワイイ方では無いでしょうか。

鴨川の魚見塚展望台の裏の激坂とか、内房の富山(とみやま)に漂う「ヤバイ」感じはしません。道も千葉の林道に比べれば相当にキレイなんので、登り易いし、下り易い。

「東京最凶の激坂」と言うから、どんなに凄いのかと思い恐怖していましたが、意外に「普通」で「ムリゲー感」は皆無。


■ このまま帰るのは物足りないな・・・ ■

このまま五日市に戻ると50kmしか走らない事に。獲得標高もたったの1000m・・・・。物足りません。

そこで、せっかく遠出したので、「都民の森」経由で風張峠にもう一度登る事にします。役場前に戻るまで、桜と風景の鳥のさえずりを満喫します。




役場横のスーパーで補給をして、いざ、「都民の森」に出撃です・・・とは言え、脚はだいぶ消耗しているので、省エネ走行で無理はしません。

途中、「人里」というバス停のしだれ桜があまりに見事なので、停車して写真を撮ります。しかし「人里」って地名・・・シュール。ここを越えると人外の地という事なのか・・・。




都民の森へのルートは登り下りを繰り返し、距離も有るので結構脚が疲れます。後半は10%なんて看板も出て来ますが・・・・風張林道を走った後では「10%って平地だよな・・・」って感想しか有りません。とりあえずサドルに座ってペダルを回していれば、機械的に登って行きます。桜がキレイだったので、片手運転スマホで撮影する程度には余裕。







昔の料金所から、向かいの山肌を折り返して登る道が見えます。ウエー、あんな所まで登るのかよ!!と一瞬ゲッソリします。





料金所で休んでいた若者二人が後ろから追いついて来ます。抜いてもらおうかと思ったのですが、後ろに並ぶ様子。

横浜か来たそうで、ロードバイク歴は1年だそうです。ただ、MTBには長く乗っていて、横浜は坂が多いので、坂は辛く無いとの事。その後ろはロード歴2週間のルーキー。

「おいおい、2週間で都民の森に連れて来たら、トラウマになっちゃうだろう」と言うと「彼27歳で若いから大丈夫です」だって。「27歳だったら大丈夫だよね。登りで回復しちゃう歳だ」などとジョークを言いながら、楽しく10km/hをちょっと切るペースで、都民の森までラスト3kmを登ります。

彼らは都民の森で休むと言うので、私はそのまま風張峠を目指します。始めてのコースなので、何処がゴールとも分からずに、あっけなく峠に到着。





■ 本日一番の激坂 ■

下りは、バイクが多いので気を遣います。バイクの邪魔にならない様に左側に寄りますが、コーナーでバイクにアウトを塞がれると結構怖いですよね。とにかく・・・バイク邪魔。峠は自分の脚で登れ!!


しばらく下ると桜が川の両側に咲き乱れる絶景ポイントを発見。赤い橋がオシャレ。




と言う事で、桜並木を川まで下りてみます。実は、ここが本日最大の激坂。下りも、登りも神経を使いました。






■ またチャレンジしたい ■

風張林道と、都民の森をやっつけてて、五日市の駅まで戻ると丁度、走行距離は100kmでした。獲得標高は2000m程度。

朝6時の電車に乗って、夕方6時には浦安に着いていましたから、意外にアクセスは良かったです。電車賃も往復2000円弱と、鴨川の片道と大差有りません。

これなら、又、ダンジョンに出かけるのも悪く有りません。いえ、是非、又チャレンジしたい!!


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2 コメント

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Unknown (しょう)
2019-04-22 11:24:01
私も四月の初めに都民の森経由で風張峠に行ってまいり
ました。自分は奥多摩湖へ降りて、Uターンというコー
スにしました。獲得標高1800程度です。今度は林道
も行ってみようと思いました。
林道を上った後、おかわりで都民の森、、というのには
感服いたします。まだヒルクライムするようになって1
年そこそこですから、自分ももっと精進しようと思いま
す。

空気がきれいで本当に静かな山の中なのに、特にマフラ
ー改造バイク!うっとうしいなあと思うのは同感です。

またライド記録楽しみにしております。
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Unknown (人力)
2019-04-23 04:15:53
しょう さん

周遊道路を往復というのも凄いですね!!

私的には登りの距離の長い都民の森は精神的に辛い。一気に登る林道の方が、面白かったです。ただ、景色は都民の森の方が良いですね。それと、多くのサイクリストさんと一緒に頂上を目指しているという高揚感がありました。

千葉県だと、1日走ってロードバイクとすれ違うのは数人なんて日も有りますから・・・。
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