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■ 千葉県のヒルクライムのメッカ、鹿野山へ ■
千葉県は高い山がありません。それどころか、平均海抜が43mで日本一低い。
そんな千葉県にも自転車乗りのヒルクライムのメッカがあります。マザー牧場で有名な鹿野山です。
鹿野山は千葉県で3番目に高い山です。それでも標高は379mしかありません。ただ、東京湾に面した平地から房総丘陵が始まる境目にあるので、海抜がほぼそのまま登攀する標高になります。
登攀ルートは6ルート。ヒルクライマー達は一日3ルートぐらいをアタックするみたいなので、トータルでは1000m近くを登る様です。
本日は実は別の目撃があって自転車で房総を目指しますが、その前にチョックラ、鹿野山を責めてみたいと思っています。
■ お腹が痛い・・・ ■
実は昨晩からお腹をこわしています。エネルギーをチャージしておこうと思い、夜中にご飯を炊いて「生卵ご飯」をガッツリ食べた所、トイレに駆け込むハメに・・・。ですから、ほとんど寝ていません。朝の6時半に家を出ましたが、何だかお腹に力が入りません。頭もボーとしています。
鹿野山は70Km先。本日はクロモリ・ロードのレモン2号君で出動ですが、力が入らないのでクルクル作戦で足を温存です。
多少追い風で助かりますが、横風が強い。エアロホイールを強風が足元からすくいます。君津まで70kmは国道を走るので、大型車と並走する時の横風は大変怖いです。特に、橋の上は真っ直ぐ走る事が難しい。
■ 鹿野山、初チャレンジ!! ■
しかし、ヒルクライムの前に30km/hの巡航で70km走るってどうよ・・・。君津に付いた時点で、結構足を使ってしまった感じMAX。さらにお腹痛いし・・・。
とりあえず登攀ルートをスマホで確認する為にマクドナルドに入ります。モーニングセットを食べながら、君津側のルートを探します。
ここからは県道164号線から163号線を通っるルートが最短の様です。「草牛ルート」と呼ばれるルートです。
途中、「マザー牧場はこちら」に騙されて何度も道を間違えますが、その都度スマホで確認してどうにか登攀口に到着。
■ いきなりの斜度11% ■
アタック開始直後から斜度11%がしばらく続きます。これってどーなの?
それを乗り切ると、鹿野山牧場の手前から道幅は「私道」並み。さらにはダートになります。・・・・これ、県道だよね・・・・。
何だか最初から心が折れそうなコースです。
それでも県道163号線に合流すると斜度は緩やかになり、道幅も広がります。リアのギアを2枚を温存して淡々と登れるので、斜度は5%程度でしょうか?樹林の下を曲がりくねって進む道で、結構楽しめます。息は完全に上がっていますが・・・。
そもそも、本日はクロモリ自転車なので、車体重量9.5Kg。
おまけにRalfのVector Compという大変重たいエアロホイールなので、鉄下駄トレーニングをしている様なものです。
フロントはノーマルクランクですが、前の所有者がトリプルにしているので、劇坂もOKな仕様ですが、本日はフロントの3枚目は封印。本当はアウター縛りにしようかと思っていましたが、最初の11%で思わずインナーに落してしまいました。
ワインディングロードが終わって最後のストレートは斜度があります。残しておいたギアーを結局使い切って、鹿野山CCに到着。
お腹痛いです・・・。
■ 九十九谷は絶景です ■
鹿野山CCから少し登って下ると「九十九谷公園」があります。
ここの景色は絶景です。周りの標高が低いので、とても300m級の山からの眺めとは思えません。
ここからは、房総スカイライン方面に下ります。この秋元郵便局のルートは結構傾斜もキツク登りで使うと大変そうです。下りは道幅も広いので、本来スピードを楽しめますが、本日は横風が強くて、煽られてラインが取れないので慎重に下ります。
有料道路の手前を右折して、県道の465号線に入ります。ここからは鴨川まで下りのはず。
■ ポニーが居た ■
しばらく下ると、「清和夢の丘牧場」が現れます。自転車乗りさん達にはソフトクリームで有名ですが、本日はお腹が痛いので止めときます。しばらくポニーと戯れます。
■ 下り坂のはずが・・・ ■
465号線から410号線に入り、鴨川をめざしますが、この道、登っていないか???
途中何度も小糸川を渡る度に、上り下りを繰り返します。そもそも何でこんなに同じ川を渡るの??
地図で確認すると、小糸川、思い切り蛇行しています。この川に限らず、房総の丘陵地帯を流れる河川は、例外なく蛇行しまくっています。房総半島はかつての海底が隆起して出来た地形ですが、その隆起の過程で多少曲がって流れていた川が、カーブの外側をどんどん削って行きます。房総半島は柔らかい砂岩質なので、川の掘削効果は大きく、川はどんどん浸食をする事で大きく蛇行する様になります。
Wikipediaで「穿入蛇行」で調べると養老川と小櫃川が代表例として出て来るくらい、房総の川は曲がりくねっています。
そんなこんなで、鴨川に着く前に、脚が完全に売り切れ状態。
「君鴨トンネル」からようやく下りになりますが、長いトンネルの下りって、怖いじゃないかーーーー!!トンネルの出口でスピードを確認したら、慎重に走っているはずなのに40km/h出てました・・・。
■ 鴨川には行かず、410号を直進 ■
実は本日は「本当の目的地」があるので、鴨川には寄りません。
410号を直進して、南房総市を目指します。
長狭街道との交差点のセブンイレブンでお昼休憩を取ながら、行く先を見ると暗雲が・・・。この先の苦難を象徴している様で胸騒ぎがします。
案の定、長狭街道から先は上り坂が始まります。そして山道に・・・。
ようやく峠を終えると、南房総市に入ります。
」
本日の目的地は、この先を県道88号線で内房の岩井に抜ける途中にあります。見落としそうな分岐案内を奇跡的に通り過ぎずに、県道88号線に入ります。
ここから先は、中途半端な登り下りを繰り返します。こういうのって、結構足に来るんですよね・・・。
■ 目的地に到着 ■
温暖な南房総では、この時期にもう水仙が咲いています。農家の庭先や、田んぼの周りでのんびりと陽光を浴びています。
そんな一足早い春を感じながら走る事1時間。とうとう目的地に到着しました。
この写真でピンと来たアナタは、きっとアニメファン。
「吉井大井戸 水車」でチェック!!
■ 南総里見八犬伝の聖地 ■
さて、ここから見えるこの山。「富山(とみやま)」と言います。
これでピンと来た方は相当な文学ファン。
「富山(とみさん)」は、『南総里見八犬伝』で犬の八房が伏姫を連れ去った場所。伏姫は富山にある岩室に籠ります。八房が伏姫の貞操を奪おうと近づくと、八つの珠が付いた数珠をかざすと八房はおとなしく引き下がります。
最後は里見義実の忠臣、金碗大輔が八房を狙って放った銃弾が伏姫を誤って殺してしまいます。その時飛び散った八つの珠が、八犬士に宿って、里見家の再興が叶うのですが、実はこのお話しは滝沢馬琴によるフィクションです。
ところが、富山には、「伏姫籠穴(ふせひめろうけつ」という、伏姫が籠ったと言われる岩室が残されています。いつの時代に誰が作ったのか分からないそうですが、南房総一体には、里見八犬伝の痕跡が、あたかも史実の様に現代でも伝わっています。
■ 内房は春の日差し ■
「吉井の井戸」から少し走ると、館山有料道路の脇に道の駅があります。そこで梅干しを買います。とにかく安い。無添加の昔ながらの梅干しが20個入りで200円とか300円。それぞれ生産者の名前が書かれていて、各家庭で色も形も様々。「3年もの」なんていうのは黒ずんでいます。
さらにシークアサーとキンカンも買ってみました。
そこから海まではすぐちかく。
勝山の海岸線の向こうに見えるのは鋸山。そして、海の向こうには真っ白に雪をいただいた富士山がくっきりと見えます。
保田の魚やで金目鯛を買って帰ろうと思いましたが、海が荒れていたので、今漁に出ている船が戻って来る17時頃で無ければ手に入らないとの事。さっき道の駅で売っていた金目は目が濁っていたので、多分古いのでしょう。
仕方なく、干物専門店で金目の干物を買います。道の駅より3割は安い。さらに、お店の自家製。
お土産をハンドルからぶら下げて走るのは危ないので、本日のサイクリングは浜金谷で終了。お腹は痛かったけれど、目的を達成して満足!!
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