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シアン化合物の「不検出」は0.1mg/L以下を指す

2016-09-22 12:12:00 | 時事/金融危機
 

■ 何故、公明党が採取した水からのみシアン化合物が「検出」されたのか? ■

公明党が採取した豊洲の溜まり水から、シアン化合物が0.1mg/L検出されたと又もや大騒ぎになっています。

ところが、シアン化合物は東京都と共産党の分析では「不検出」となっています。同じ水を分析してどうして違いが出たのか。

その原因は多分、「不検出」の閾値の問題かと思われます。

水質汚濁防止法の求める「不検出」とは「定量限界」を指しており、シアン化合物については0.1mg/Lが従来の検査技術上の定量限界とされています。

様は、従来の検査技術を用いた場合、0.1mg/Lという数値は定量測定の限界値なので誤差を大きく含む可能性が在ると思われます。(定量測定を実際にやった事の在る人以外は理解が難しいかもしれませんが・・・)

現在ではシアン化化合物のもっと精度の高い測定法も確立している様で、前処理と流れ分析法を合わせた定量下限値は0.02mg/Lまで検出可能となる様です。これには、残留塩素などの酸化物や硫化物などの還元物を除去する事も精度を上げるためには重要になります。

公明党の検査結果が水質汚濁防止法で基準となる0.1mg/Lとなっているのは、多分、精度の低い検査方法を用いがのでは無いかと思われます。

公明党も検査機関からその点は指摘されていると思われ、「あくまで参考の値で、極端に高いとは言えないが、都にはもう一度調べてほしい」と発言しています。

まあ、公明党が0.055mg/Lなんて四捨五入すれば0.1mg/Lじゃないかと、「おおらか」な発表をした可能性は無いとは思いますが、何回か測定して、最大値を公表したなんて可能性も無きしも在らずで・・・(メーカーは得意ですよね)


いずれにしても、都は採取した水をシアン化合物の精密測定の出来る複数の検査機関に持ち込み、シアン化合物の正確な量を公開する以外、都民や国民の疑惑を晴らす事は難しいかと思われます。


■ 盛土を信用していなかった?都の技術者 ■

ところで豊洲の地下空間。都の技官達は計画中からこの空間を「モニタリング空間」と呼んでいた事も明らかになっています。

実は「専門会議」が提言して始められた盛土工事以前、東京ガスと東京都は盛土による汚染対策を実施していました。ところが、この盛土か汚染物質が見つかっており、都の技術職員は盛土の効果を疑問視していた可能性が大きい。

現実に建物地下の溜まり水は砕石層を超えた地下水の可能性が高く、地下水揚水システムが稼働する前に地下水が砕石層を超える事は、建築関係の技術者はある程度予想していたと思われます。だから、食品を扱う建物の地下はあえて盛土を廃し、汚染をモニターできる空間とし、さらには将来的に万が一汚染対策が必要となった場合に対策を打ち易い様に、地下空間に重機が入れる高さを確保した。

これが今回の騒動の真相では無いかと妄想していますが、帯水層の除染も、盛土の除染も徹底的に行った為、砕石層を超えた地下水の汚染は水質汚濁防止法の基準値内にほぼ収まっていた。

これ、「都の職員と、日建とゼネコンはスゲーーー!!」と拍手喝さいすべき所を、何故か彼らは袋叩きに合っている。

本当の問題は、過剰な安全対策によってゼネコンと土建屋さんが儲かり、都税が無駄に消費された事ですが、安全の為の過剰コストには国民も都民も甘い。


てな訳で、「豊洲の盛土問題」は,

専門家会議は「土を盛り過ぎ」、
ゼネコンは「工事費を盛り過ぎ」、
公明党は「測定値盛り過ぎ」、
マスコミは「話を盛り過ぎ」、

という事で・・・実は「豊洲の”盛り度”問題」だったという事で
お後がよろしいようで・・・。