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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

オバマは日本の大統領?!・・・一蓮托生の日本

2009-01-23 06:35:00 | 時事/金融危機
■オバマ大統領にくびったけの日本人■

日本人って本当にハヤリモノに弱いですよね。
アメリカ大統領の就任式を、日本人が夜も遅くまで見ているなんて
初めての事ではないでしょうか。
それだけ、オバマにスター性があるという事なのでしょう。
確かにあの演説は素晴らしい。
声といい、間といい、表情といい、スピーチの国の大統領だなと思います。

ビル・クリントンも格好良かったですが、
オバマはちょっとハリウッド・スターみたいな雰囲気ですよね。
と言うか、黒人大統領ってハリウッド映画では見掛けたりするので、
どうしてもその印象がかぶってしまうのかもしれません。

でも、逆に作られた虚像のような気もして少し心配にもなります。
例えば、ホワイトハウスのホームページのムービーを見ると
これは明らかに演出過剰・・・・。

■民主主義は陳腐化する■

民主主義は最初こそ高い理念を掲げますが、
時間が経てば、利権の奪い合いに終始するのはどこの国でも同じです。
結局、選挙に真剣になるのは、失うもののある「持てる人」で、
失うものすら無い人は選挙にすら行かない。
政治家は「持てる」人の代弁者でしか無い事は洋の東西を問わず一緒です。

アメリカは大統領戦が直接選挙に近い方式なので、
それでも国民は「我々の大統領」という意識が強く、
大統領選挙はそれこそ国を挙げてのお祭りです。
でも、昨日のTVを見ていても分かる様に、
単なるイベントに過ぎないのです。

良く、日本人とアメリカ人の政治意識の差が話題になりますが、
マスコミが発達して先に政治がエンタテーメント化しのは彼の国です。
選挙に広告代理店が動員され、TVスポットが流され、
討論会が視聴率をかせぐ・・・。

結局TV受けの良い候補者が勝ち残る。
印象的な容姿、印象的な経歴、印象的な言葉。
ワンワード・ポリテイクスと言えば小泉元首相を思い出しますが、
「Yes we can」にしても「Change」にしてもその最たるものと言えます。
結局、政治ショーに浮かれる国民の耳にはキーワードしか届かない。

■オバマの政策でアメリカ経済は復活するのか■

アメリカ経済の絶対絶命の危機で華々しく登場したオバマですが、
彼の政策で瀕死のアメリカは復活するのでしょうか?

「グリーン・ニューディール政策」と言えば聞こえは良いですが、
結局、大型公共投資意外の何者でもありません。
では、その財源はどうするのでしょう?
国債のさらなる乱発以外に方法がありません。

そもそも「ニューディール政策」はルーズベルトの時代も失敗しています。
社会の教科書では、ニューディール政策によって恐慌を脱したとありますが、
大型公共投資は一時的な雇用は生み出しましたが、
それによって作られたダムや道路の経済効果が現れるには時間が掛かります。

世界大恐慌の時にアメリカ経済を救ったのは、ヨーロッパで勃発した戦争です。
この時、日本も戦争によって、経済が復活しました。

そもそも公共投資は民間の投資に比べて非常に非効率です。
まして、インフラの整った先進国での投資効果の低さは
日本の現状を見ても明らかです。
そして、環境分野は再生産性に乏しいので、尤も非効率的な投資です。

■二酸化炭素による温暖化という世紀のウソのツケ■

民主党はクリントン時代からゴアが環境問題にご執心です。
ダイオキシン問題もWHOを巻き込んで、
環境ホルモンという得体の知れない恐怖としてさんざん宣伝されました。

日本でもダイオキシンは大問題となり、
旧型の焼却炉が、新型の焼却炉に入れ替えられました。
しかし、実は日本のプラントメーカーは殆ど新型炉を受注出来ませんでした。
高温消却型の新型炉の納入実績が無かったからです。
日本で導入された新型炉は殆どヨーロッパとアメリカ製でした。

しかし実際のダイオキシンの毒性は低く、
発がん性も、たばこのタールに比較しても低い事が明らかになっています。
環境ホルモンも、自然界の軟体動物や魚類の性転換は一般的な事柄です。
ですから、かつて程ダイオキシンを問題視する人は少なくなっています。
http://www.org-chem.org/yuuki/chemical/dioxin.html

二酸化炭素問題も全く同じ構造をしいます。
無害なものの危機を煽って、ある程度ビジネスをしたら、ウヤムヤにしてしまう。
そもそも、二酸化炭素が原因で温暖化するのでは無く、
温暖化するから、海中から二酸化炭素が気化して二酸化炭素が増えるのです。
原因と結果を逆転させて危機を煽っているだけです。

温暖化の主原因は太陽活動の周期ですから、
太陽をどうにかしないと、ヒマラヤやグリーランドの氷河は溶け続けます。
しかし、かつて地球は氷河に覆われていた時期があるのです。
ライチョウは日本が氷河に覆われた時期は、そこら中に生息していましたが、
氷河の後退(温暖化)で、住処を高山へと追われたのです。

逆に縄文時代は現在よりも2℃気温が高く、海水面も6mも高かったのです。
実際、群馬県まで海が入り込んでいました。
平安時代も現代より温暖で、霞ヶ浦は海だったから「浦」と呼ばれるのです。

このような地球と太陽のダイナミックな変動を
グリンニューディール政策で止められるとは思えません。
というか、科学的にナンセンスです・・。
「来るべき石油の枯渇に備えて」と言う方が、正直で目的も手法も明確化します。

効果が無い事に投資するのですから、
「グリーン・ニューディール政策」の効果は期待できません。

■市場は冷静■

市場はこういった欺瞞に対して非常に冷静です。
オバマ就任当日にダウ平均は332ドルも下落し、ドルも下がっています。

オバマ就任までは期待値でどうにか保っていた株式市場も、
オバマに経済回復の決定打が無い事は(戦争以外に)分かっていますから、
当然、オバマ人気が最高潮に達した時に「売り」と判断します。

今後はシティーバンクの破綻やビッグ3の破綻が秒読み段階に入りますから、
オバマ・マジックは一瞬にして醒めてしまいます。
そして、オバマに根拠の無い期待を抱いていたアメリカ人は
一気に現実に引き戻されます。

この時にオバマは今の様な求心力を保てるでしょうか?
彼が求心力を保つ唯一の方法は、
国民にお金をばら撒き続ける事です。
そしてその事は、アメリカ国債を日本と中国が買い支え続ける事を意味します。
今の日本の経済情況ではたしてそれが可能でしょうか・・・。

結局、アメリカ経済の回復なくして、日本経済の回復は見込めず、
日本経済の回復無くして、アメリカ経済の救済はならず・・・
日本はオバマと一連托生である事を知って、日本人はオバマに熱狂するのでしょうか?