カタリナ、世界4大美術館のひとつエルミタージュ美術館で、バロック期の巨匠レンブラント・ファン・レイン(1606-1669)の『放蕩息子の帰還』『ダナエ』『フローラに扮したサスキア』などとの出会いに大きな期待を寄せていたことは書いた。
ミュンヘンのアルテ・ピナコテーク、そのエルミタージュに劣らぬ彼の絵を収蔵している。
∮ 彼が生涯に数多く手がけた「自画像」作品のなかで、最初期の作品として知られている
∮ 旧約聖書に記された重要な場面を描いた「イサクの犠牲」、異同作品をエルミタージュも所蔵している
今回の主役は、オランダのデンハーグの有力者フレデリク・ヘンデリク総督の注文によって制作されたとされ、アムステルダムにおける彼の名声を確立した、連作物語画「キリスト受難伝」。
∮ キリストの受難伝として、「キリスト昇架」と「キリスト降架」が初めに手がけられた
この連作のモチーフは、受難者イエスが画家自身を含め、すべての人間の罪を背負うという規範的な信仰を表し、イエス自らが担い<ゴルゴダの丘>に運ばされた十字架に架けられ、嘆きと悲しみともに埋葬、約束された復活、そして、神である父のもとに帰るまでの僅か30日余の間の出来事。
∮ その後、「キリスト埋葬」「キリスト復活」、そして、「キリスト昇天」の三作を描いたとされている
レンブラントより29歳年長の王の画家にして画家の王と呼ばれたルーベンス(1577-1640/フランドル/バロック)の代表作のひとつ<アントワープ大聖堂>に架かる祭壇画、「キリスト昇架」「キリスト降架」から受けた強い影響と、彼への挑戦をこの連作で示したとされる。
∮ そのルーベンスの「キリスト昇架」と「キリスト降架」
「キリストの受難伝」を前に、“ 光による明暗対比、赤褐色や緑褐色をベースとした色彩、場面を明確に伝える劇的なまでの運動性、登場人物に示される深い洞察、精神性を帯びた表情 ” など、この作者の力量を伝える評価に、疑うべきものは何もないと思う。
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この日(6/4)、エルミタージュ美術館の第254室、レンブラントの部屋にいる筈だった。
叶うことならいつの日か、サンクトペテルブルクへカタリナの夢、届けてやりたい。
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.620
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