ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

ヤン・ステーン 「双子の誕生を祝う家族」

2017年10月10日 |  ∟ドイツの美術館

ドイツ ハンブルク/ハンブルガー・クンストハレ編 (10) 中欧美術館絵画名作選 (101)

 ライデン生まれでオランダ絵画黄金期に活躍した画家となればレンブラント(1606-1669)。
 その20年後、所も同じライデン生まれ、日常における陽気な出来事や生活などの風俗画を数多く描いたヤン・ステーン(1626-1676)。

 醸造と居酒屋を兼ねた宿屋を営む家に生まれ、酔っ払いの乱痴気騒ぎや結婚式など、風俗画の題材には事欠かなかったようだ。

 そのステーンの 「双子の誕生を祝う家族」(1668年/69×79cm)が今回の作品。

 主題は、生まれたばかりの双子の誕生のお祝いの席でのこと。
 当時、双子の誕生は止ん事無い、高き身分の方たちの慶事とされたのだろうか?

 普通の家庭のそれも風采の上がらぬお初老の男が子供、ましてや双子とは、と、口さがない親戚縁者のおばさんに連中に揶揄(からか)われ、理由(わけ)も判らず驚きの表情を浮かべながら混乱する場面。

 少々お馬鹿なお父さん、周囲の女性たちのあけすけな冷やかしに 「Oh my God!」と叫んだかどうか? と、まあこのように絵解きをしたのだが、どうなんだか。

 入口で山高帽を被った産科医が出産後の診察に訪れたことでさえ、ステーンにかかればパロディにされることを免れ得ないことだったよう。
 当時のオランダのちょっと緩い風俗、現在もかな? が垣間見える作品ではありました。
 Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1402


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 晩夏、それとも中秋? | トップ | 奇行癖 ‐ 選ぶ(また番外) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

 ∟ドイツの美術館」カテゴリの最新記事