あっという間もあらばこそ、あれよあれよのひと月だった。
連休明けの五月七日、自宅近くのクリニックで診察を受け、紹介状を手にその足で県立病院へ。
我慢強く、弱音を吐くことがないカタリナ が、待合室の長椅子でペトロ の膝に頭を乗せてひたすら診察の順番を待った。
そして、翌八日からの入院が決まったが、何故、その日、その時間から入院させてくれと言ってやらなかったのか? 病院の事情もあったのだろうが、一晩自宅で辛い夜を過ごさせてしまい今も悔が残る。
余談だが、ペトロがこの病院の個室に入院していた折、無機質な雰囲気に馴染めない思いを持ったのかも知れないが、幾ら個室を勧めても、「周りのベッドから聞こえる声が楽しい」と、聞く耳を持たない。
結局、二週間余、西陽射す四人部屋で過ごさせてしまった。
入院して三日目、ようやくのファースト・オピニオンを受けた翌日、ホスピス・緩和ケアを本人が強く希望。
ガラシア病院へ転院、さえずる小鳥の声に目を覚まし、緑の梢をわたる風に耳を澄ます日々が始まって早くも二週間、通算してひと月が経った。
主治医の先生、看護師さん、ボランティアの皆さん、そして、何よりもお仲間の皆さんの励ましを頂き、今、神父様のお導きによる祈りのうちに安寧に過ごしている。
そして、ひと月目の夜を外泊許可を得て家族とともに迎えた。
斯くして、今朝も陽が昇り新しい一日が始まる、感謝である。
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.625
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