先週末から一昨日まで、今年最初の連休だった。
先週の半ば(1/6)から二十四節気のひとつ、“ 小寒、寒の入り ” だったが、春を思わせるような暖かなお天気に恵まれた。
この三連休、戎(えべっ)さんの祭礼と重なり、主日ミサ(1/10)からの道すがら西宮神社の界隈を通ると、吉兆の飾りを持つ人々で溢れていた。
そんな雑踏を避け、久し振りに大谷記念美術館の新春展 「美と装い ‐ 新収蔵品とともに」を覗いてきた。
ルーブルの小さな旅の途中で、聊か油っこい洋画でもたれ気味だが、お茶漬けの味というか邦画が癒してくれる。
収蔵品だけの展示、幾度か見たものが多く新鮮さはないが、それでも何点か記憶に残るのもあった。
そのひとつ、北野恒富 「春鈴」。
桜の花びらが舞うなかで扇子を半開きに、少し所在なさげに腰かける女性、半襟の淡い朱がひときわ目を惹く。
写真では上部が狭いが実画はほぼ半分が浅黄(うすき)の背景になってい、構成の巧みさもうかがえた。
もう一作は、洋画のなかの和装、石川寅治 「窓のそば」、大正初期の和洋折衷の生活スタイル、大正モダニズムの一端が垣間見えて面白い。
写真よりも現物の方が色が澄んでいて勿論美しい、写真だとどうも微妙なところが見えにくいのは仕方がないようだ。
洋画と和装をもう一点、林武の 「舞妓」、背景の際立つ赤と縁取りの黒との対比が印象に残った。
ところで、藤田嗣二の 「フジタと彼のモデル」も架ってい、小品乍ら面白かったが、ポストカードが販売されてなく紹介できないのが少し残念。
ひととおり回った後、館を囲む庭園を回った。
この庭園の特徴のひとつ 「蝋梅」、少し時季が早いもののちらほらと蕾を綻ばせ仄かな香りを漂わせていたが、「梅」はもう少し時間が要るようだ。
園丁さんが撒く水に、折からの陽光を受けて 「椿」が瑞々しく装っていた。
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1080