この連休、穏やかに晴れた日が続いた。
ところが、連休が明けると掌を返したように雲が厚くなり、7日の金曜日は雨の神様がそれまでの鬱憤を晴らすかのように張り切り? 所によっては底が破けたように降ったらしい。
カタリナ 生憎の雨もものかは、稽古仲間の皆さんと奈良の茶会に出かけた。
習い事でもスポーツでも、道とつくものにとんと造詣がないので、その辺のことは彼女が何れ綴るとして、実は彼女、「晴れ女なの」を自認して憚らないのだ。
外国にしろ、国内にしろ、ちょっとそこまで程度のとこにしろ、外出の際、それまで降っていた雨が、「あれっ!」と思うことが、確かにあったような?
何時ぞやのローマ、ヴァチカン博物館へ行こうとホテルを出た時、バケツの底が破れたようにふっていた雨が、サンタンジェロの辺りから薄日が差したことがあったが、「ねっ、上がったでしょ!」と自慢気に口にされると聊か面憎くなる。
ところが最近、少し違ってきたかのように思えるのだ。
と、言うのは、彼女、お茶のゼミナールを受講していて、そのゼミの日は当然に和服で、しかも始まる時間が早く、ペトロが鼻ぼこ提灯で白河夜船を漕いでいる頃から、姿見の前に立っているようだ。
最近、このゼミナールに限らず、お茶会などで彼女が和服に袖を通すと、面白いと言えば悪いが、不思議に雨が降るような気がする。
やっさもっさの仕度が整い、彼女が出かける頃にようやく目覚めるペトロ。
パジャマ姿で腹を掻きながら玄関で、生来、寡黙?ゆえ多くは言わないが、「あれ、雨? 気をつけて行っといで! 晴れ女さん」などと口走り、誰かさんを悔しがらせるのである。
という訳で、今朝(火曜日)も雨コートを羽織り、「遅刻だあ!」と、あたふたと出かけた。
それでも大好きなお茶のこと、嬉しそうに出かけたのは言うまでもないが、見送るペトロ、「うひぃひ・・・」と、ひとりほくそ笑むのである。