CS放送

フジテレビが四月からハイビジョンチャンネルをCS放送に開局するという。これまでの721、739局ももちろん継続される。

テレビ界は沈滞期というか、衰退期というか、とにかく今は収益が落ち込み、活気がない。碌な番組を作っていない。
視聴率が伸びないというが、テレビをつけてみても、バカと大食いしか芸のない低俗なクイズ・バラエティ番組、一週でも見逃せば、もうどうでもよくなる陳腐なドラマ、迷惑ばかりの取材行動が問題の報道番組、知識の無い実況と下品なショーアップで臨場感のないスポーツ中継、つまらない番組ばかりだ。

そんな中でも、フジテレビは少し頑張りが見える。地上波の番組が腐っているのは他局と同じだが、CS放送では違いがあるのだ。

例えばスポーツ中継。
CSのTBSチャンネルでは、地上波で流した試合の再放送を行っているが、内容は地上波の時とまったく同じである。CSは有料チャンネルであり、視聴者はお金を払って視ているにもかかわらず、地上波の時と同じ時間のCMを見せられる。

これがフジテレビだと、CMはカットされ、地上波では放送されなかったCM中の試合場の様子が放送されるようになる。さらに番組によっては、実況や解説が地上波と違っていたりする。CS向けには、落ち着いた実況、専門的で高度な解説、裏話などをレポートして、マニアックな視聴者の要望に応えているという。

また、過去の番組を再放送するのは、どこの局でも行っているが、フジテレビは過去の映像を再利用したりもしている。
例えば、昔のF1の映像に、新たに実況と解説を載せたりして流している。そうすると、「この時、実はこういうことが起こっていた」とか、「この判断は後から思えばこうだった」みたいな、リアルタイムの放送時には分からなかったことが伝えられ、そこには別の面白さがある。

こういったことをやっているのはフジテレビだけで、まだまだその取り組みは物足りないけれども、フジテレビのCS局には期待してみたい。
そこにハイビジョンチャンネルの開局である。

僕が入っているのは普通のスカパーだけど、う～む、ハイビジョンのフジテレビを視るためにe2にも入ろうかな。