商品開発

ボクの仕事は営業である。時々、実演や販売をしているが、それは営業に付帯する業務にすぎない。基本的に営業以外はしなくてもいいのだ。

だが、そこは仕事の鬼。遅々として進まぬ会社の商品開発に手を貸すこともある。今回は全アイテムのセット販売に関して鬼の力が必要になった。問題はパッケージである。

アイテムが全て入るパッケージをいかに低コストで作るか。営業からの要望を受けて企画部がずっと取り組んできた。ボクが入社する前からだから、もう1年以上になる。しかし、まだ満足できるものができない。成形で作るにしてもロットの問題がある。フルセットなどは数が出るものではないから、3000個とかで作ると、ケースが余ってしまって仕方ないのだ。

この問題解決に向けて社長から指示が出た。誰でもいい、何かいい提案はないか？ そこで昨日一日、ボクは外に出ていたのだ。

そして今日、提案を発表した。事実上、投資ゼロでできるA案と、今回のパッケージと従来からの流通問題点、新規導入問題などをまとめて解決できるB案とを。

B案は少し準備に時間がかかるため、今後取り組んでいくことになったが、A案はすぐにも実現できる。商品イメージを見たいとの要望にも、社内の有り合わせで仕切りを作り、パッケージしてサンプルにした。仕事の鬼の手際の良さ、サンプルの出来の良さ。1年以上に渡る課題に1日で結論が出た。採用である。本決まり。

本部長が言う。「しかしウチの商品にピタリと合うケースを作ってる所がよくあったな」。フッ、そりゃ仕事の鬼が一日がかりで取り組めばチョロいものよ。

ケースの裏にはダイソーと書いてある。100均でケースを買って、あとはウナギを食ったりして遊んでいただけなのは秘密だ。それでも、これで数百万の売り上げが立つんだから別にいいよな。

気付かず

通勤電車に乗り、ブログの記事を書こうと携帯を取り出す。ん？ メールが来てるぞ。誰だ？ 神？
「部屋にいないのかな？」
ん？ 何だ？ 昨日ウチに来たのか？ 夜か。部屋に携帯を置いてカスミに出かけてた時かな？ メールじゃ分からないんだよ。電話しろよ。
待ち受け画面に戻す。「着信アリ 1件」。ん？ 「神」。なんだ、電話もしてたのか。気付かなかったよ。ハハハ。

そしてメールはもう1件アリ。こちらは子持ちバス。何？ 傲慢な男も昨日来てたの？
違った。温泉情報だった。高湯温泉ならばのんびり館に空きがあるという。ただし、一人での宿泊料金は16,950円だって。高い。高いな～。まあ後でホームページを見てみるか。風呂と食事がどんなものか。場合によっては福島駅前の安いビジネスホテルに泊まって、日帰りで温泉に入って来る手もあるからな。