帰路

米沢から帰路につく。昼過ぎに仕事が終われば、温泉に立ち寄るという手もあったのだが、長期の販売を視野に入れた効率的な生産計画のため、工場との打ち合わせが長引いた。こんな時、手を抜かないのが仕事の鬼である。重要なポイントでは残業も厭わない。

「営業がここまで生産計画を考えてくれるとは思わなかった」。打ち合わせ終了後に工場の人たちの言葉である。こうして生まれる信頼が、いざという時の対応の違いになるし、だからこそ普段ボクが適当に業務をこなしていても問題にならないのだ。

代官を丸め込めば悪行も揉み消してもらえる。鬼は常に戦略的だ。

羨ましい

常磐線は人身事故で遅れ、新幹線の時刻ギリギリに上野へ到着。全力疾走でドアが閉まる直前に飛び乗りに成功。指定された座席まで車両を渡り歩いて、ホッと一息。

しかし、脚が痛い。左ふくらはぎが肉離れ。年寄りに全力疾走なんかさせるなよ。準備運動も無しでダッシュすると、こうなるのは分かってることだろ。松戸駅で人身事故を起こしたバカヤロウ、責任を取れ！

しかもだ。この指定の座席が嫌な席なんだ。
大学生くらいのグループがすぐ隣。女3人、男1人。女は3人ともなかなか、いや、かなりカワイイ。

羨ましい男だ。ビデオカメラなんか回していやがる。あのビデオ、呪いのビデオに投稿できるような霊体か何かが写るんじゃないだろうな。

そういえば投稿映像でよく見る雰囲気だ。「楽しそうにはしゃぐ4人、カメラが切り替わった時、背後に……」などとナレーションが入る。クゥー、羨ましい！ ボクも心霊映像を撮ってみたいぜ。

米沢へ

昨日は休みをとって釣りに行き、今日は米沢へ出張。釣りの疲れが残る中、早朝から藤代を出発だ。

子供の頃、朝6時といえば早起きだった。夏休みにラジオ体操へ行って歌を歌った。

新しい朝がきた 希望の朝だ

だが、今はもうこの歌も歌えない。ラジオ体操もできない。毎日、その時間にはすでに出発しているからだ。いつも朝5時半起き。今日も6時6分の電車。

釣りの日はともかく、日常的には少し早すぎるな。ラジオ体操をしてから出かけて行ける、そのくらいが健康的なんじゃないの。

出張でたまに早いっていうのは構わないけど、毎日早起きで仕事に行くのは適わんな。疲れが抜けない。とりあえず米沢まで、寝て行くとするか。