今日と明日のあいだで
木の葉のように
回りながら落ちてきた天使
背中をまるめて
ペディキュアを塗っている
折れた羽など
とってしまえばいいのに
―合理主義者らしく僕は
不機嫌な天使に忠告した
天使はふり向いた
白い顔に紅い唇と
濡れた大きな目が
不釣り合いだった
元気を出して
歌うように言ったのだ
―私はもう人間よ
明日になれば
飛べない羽を
引きずって歩かなくっちゃね
あなたが青い空の
影を曳いているように
真珠色のペディキュアを
かわかすため
仰向けになって
足をぱたぱたさせながら
歌うように言ったのだ
(加筆して、本日の再投稿です)