詩の一行は包帯やった
三年詩を書いて
おれは立派な
フランケンシュタインや
包帯と包帯の
斜めの隙間から
新大阪駅の裏手にある
暗い自転車置き場を
ながめていた
こんなこともよう
書けへんのか…
おれはたくさん
息をしてきた
と、思ったら
出会うことのない
ひとりひとりの
人間の尻を乗せている
沢山の自転車が
ひっそり光っていて
泣けてきた
ほんとうに
おれはたくさん
息をしてきた
おっさんの包帯は
白いか赤いか
三年詩を書いて
おれは立派な
フランケンシュタインや
包帯と包帯の
斜めの隙間から
新大阪駅の裏手にある
暗い自転車置き場を
ながめていた
こんなこともよう
書けへんのか…
おれはたくさん
息をしてきた
と、思ったら
出会うことのない
ひとりひとりの
人間の尻を乗せている
沢山の自転車が
ひっそり光っていて
泣けてきた
ほんとうに
おれはたくさん
息をしてきた
おっさんの包帯は
白いか赤いか