ブレンド日記

世の中の出来事・木馬での出来事・映画の感想・本の感想・観るスポーツ等々ブレンドして書いてみました。

秋祭り。

2006年10月18日 | 四方山話
 毎年、毎年、同じ事言うんじゃないよ!と言われそうだけど、光陰矢のごとし、月日のたつのは早いものです。

 あっーという間にというより、寝て起きたら、お正月からお祭りになっていたと言う感じ。

 各家々に綱が張られ、白いヘイと笹が風に揺れてひらひらしている嘉久志地区のお祭り風景です。(トンボがこの写真を見て一言。用心棒のセットのようだ。人っ子一人おらん。)
 
 それにしても連日暖かい 昔はこのお祭りにあわせてコタツを用意したとお客さんが言っていたけど、我が家などまだ扇風機がしまってない。昼間は汗ばむほど暑いんだもの。どうかしてるよ!地球は・・

 最近はお祭りと言っても、お神輿は車に載せて町内を練り歩くんじゃなくて、練り走るんだから、簡単なものだ。
 
 昔はこんなではなかった。また昭和30年代にタイムスリップする。
母親の実家である跡市町の千田地区の秋祭りによばれて行くのは子供の頃の最大の楽しみであった。

 そこでは続きの部屋のふすまを全部取りはずして、大広間にしつらえて、足つき膳にあふれるばかりのご馳走をつくり、この字型に並べて、お客を呼ぶのだ。お客と言っても親戚なのだけど、私は国府に住む従弟にけっこう話が合うのがいて、一年に一度のこの日が特に楽しみだった。

 少し話は余談になるけど、この従弟は、東京の大学を出て洋書の『丸善』に勤めていたので私が高校になった時、演劇部だと話したら、帰省した時お土産にイプセンの「人形の家」と言う本を何冊かくれた。
勿論 その時は嬉しくて読んだと思うが、今は埃を被っています。

で 話は戻ります。
そのお膳に盛り付けるメニューは決まっていた。その年に収穫された新米で作った、海苔巻き、いなり寿司、角寿司、鯖寿司、お刺身、酢の物、天麩羅、茶碗蒸し、フライ、お吸い物、果物、お菓子等々・・

 女性群は白い割烹着をきてお手伝いしていた。私たちも出来る事はお手伝いした。
その日のために用意された漆の漆器や足つき膳は使った後しまうのも大変だったとか。洗ったら乾拭きするのがまた一手間だったようだったが、こういう作業をしながら親戚の大勢集まるこの秋祭りは、噂話に花が咲き、情報交換の場でもあったようだ。

 私の楽しみは他にあった。それは、千田地区の神社の参道まで、ずーっと露天が並んだ。そして神楽の始まる夕暮れになると、それぞれの夜店はカーバイトの異様な明かりがともり眩しくて、独特な匂いがした。
多分金額はうろ覚えなのだが、おじいちゃんから孫達に平等に50円のお小遣いをもらって、あの店、この店を次から次へと見て回った。
ニッキ飴や、綿菓子、ビーズの髪飾り、そんなものに喜んだ思い出。

普段 贅沢などせず倹約して、こう言う時に振舞ったんだろう。
いまは、よくお年寄りが言う「毎日が祭りや、正月みたいだ。」と・・

 お祭りの伝統を残すことが大変になった今日この頃、今夜は嘉久志のお宮で都治神楽社中の神楽が奉納されるそうです。

追伸
嘉久志の住民のイリコさんが、@テツ兄さんにお祭りですから是非来てくださいと言ってます。ただし、ご馳走、お酒持参でよろしくと言ってますが・・

晴れ 26℃ 毎日良いお天気で、暑い。