ガンプラ秘密工場(仮)

ガンプラ他、プラモデルを限られた環境下(ノンシンナー)で楽しもうというブログ
 

HGスサノオの腰バインダー位置変更について…

2009年08月01日 | 現在製作中
 今回はHGスサノオの腰バインダーについて考えてみました。マスラオ/スサノオは「ユニオンフラッグ系MS+鎧武者+クワガタムシ」といった感じのデザインで、「ガンダム00セカンドシーズン」の中では筆者のいちばん好きなモビルスーツです。いつも通りの製作記事をお送りしたいところですが、時間の都合でそれが可能かどうかは微妙なところです(MGグフも途中で止まっていますし…)。そこで、とりあえずHGスサノオでは定番の改修箇所、腰バインダーに絞った記事を書くことにしました。

 HGスサノオは複雑なデザインを再現しており、基本的には良いキットだと思います。しかし設定画と見比べると、腰に装備されたバインダーの位置が大幅に違っているという弱点があります。すでに各模型雑誌やいろいろなサイトさんで解決方法が紹介されているのですが、あえて自分なりの解決方法を考えることにしました。
 目標としては、
 1.塗装を必要としない範囲でのお手軽改造
 2.股関節の位置は変更しない
 3.市販の可動用パーツは使用しない
 …という方向での改造です。

 まず、設定画とキットのパーツや写真を見比べて、どうすれば良いかを分析しました。後ろ姿の設定画をよく見ると、バインダー本体側の取り付け基部の位置を変更すれば良いのではないかという気がします。
 キットのバインダー裏側のパーツは左右共通パーツになっています。そのためボールジョイント取り付け基部は、バインダーの横幅の中央に位置しています。バインダー単体の設定画を見たことがないので詳しいことは分かりませんが、後ろ姿の設定画を見ると、バインダーの取り付け基部は中央からずれた位置にあるように見えます。

 キットのパーツの写真に、設定画のバインダー取り付け基部の位置を赤丸で描き込んでみました。この位置にボールジョイントを取り付ければ、バインダーは設定画の位置に近付くはずです。しかし、この部分を改造するのは手間が掛かりそうです。

 やっぱりバインダー可動用のアーム(C37・C38)を加工することにしました。

 ポリ製ボールジョイント(PC-7:上の図では赤丸で表示しています)に差し込む軸の位置を変更し、ボールジョイントの位置をキットの状態よりも斜め下に移動させるという作戦です。


 可動用アームの軸を切り落としました(写真左側)。もう後戻りはできません(汗)。この軸と同じ直径3ミリの棒を、斜め下に向けて取り付けるのですが…

 ボールジョイントの取り付け軸を斜め下方向に向けるための材料は、キットの中に入っていました。Cランナーの中央部にあります。
 
 
 写真左:部品番号「21」「22」のタグが付いた部分、ここが直径3ミリで約135度の角度に曲がったプラスチック棒になっています。ランナーから丁寧に切り離します。
 写真右:余分な部分を削り落とした状態です。

 
 写真右:アームのパーツの、軸が生えていた部分に穴を開けます。狙った位置に最初から直径3ミリの穴を開けるのは難しいため、直径1ミリのドリルで穴を開け、その穴を先の細い棒ヤスリで広げました。ここで重要なのが、アームの平面に対して垂直に穴を開けることです。
 写真右:穴を開けたアームと、角度の付いたランナーです。

 
 写真左:アームの穴にランナーを通し、下方向に約45度の角度を付け、瞬間接着剤を流し込んで接着しました。強度的にはあまり不安は無いようです。
 黄色い矢印で示した部分は、キットのパーツにもともと付いている強度確保用のリブです。ボールジョイント用の軸とは反対側の面に付いてます。このリブを削り落とすと、可動範囲が広くなって腰バインダーの位置を内側に寄せることができるのですが、強度が低下するそうです。このリブを削り落とさず、リブがある面に軸を生やすことにして、アームのパーツ(C37・C38)の左右を交換して使うことにしました。やや見栄えは悪くなりますが、可動範囲を広げつつも強度はキットと同等のはずです。
 写真右:アームを下方向から見た写真です。補強用リブと同じ面からボールジョイント取り付け用のランナーが斜めに伸びています。反対側に突き出したランナーは、接着剤が完全に硬化してから切り落とします。
 この後、新造した軸の長さを調節し、ポリ製ボールジョイント(PC-7)を取り付けました。キットのボール位置よりも、3ミリほど前方&下方にボールが移動しました。

 ところで、バインダーの改修についていろいろとネットで調べている時に「バインダーに使用するポリ製ボール(PC-7)と、股関節に使用するポリ製ボール(PC2)を交換すると良い」という話をどこかで読みました。試してみると結果は上々で、股関節は外れにくくなり、バインダーはスムーズに可動するようになりました。どなたか存じませんが、貴重な情報をありがとうございます!m(- -)m

 改修したアームにバインダーを取り付けてみたのですが、バインダーの位置を機体の内側に寄せる必要があることが分かりました。股関節の位置を3~5ミリ下げる改修をすると、バインダーが内側に寄るだけのスペースが確保できるそうなのですが…。
 
 写真左:バインダー内側のパーツを加工して、バインダーの位置が内側に寄るようにします。写真右側が加工前、左側が加工後です。ボールジョイント取り付け基部の太短いパイプ状の部分を削り落とし、ボールが入る穴の底板の部分にドリルで穴を開け、貫通させます。これでポリ製ボールがバインダー内部に深く入り込むようになりました。
 開口部がやや広くなるように削っておくと、バインダーの可動範囲が広がります。
 写真右:さらにポリ製ボールの先端(?)を少し切り落して、ボールがより深くバインダーに入り込むようにしました。

 
 写真の左側(右腰)が改修後、右側(左腰)が改修前の状態です。設定画のバインダーの位置にはまだまだほど遠いですが、多少は改善できたと思います。


 おまけ:

 右腰のバインダー先端の丸いパーツとU字型パーツを画像加工で1.44倍に拡大してみました。もし1/100スケールでスサノオがキット化された場合、HGキットと同じプロポーションであれば、これらのパーツは写真のようなサイズになるはずです。このサイズなら、股間のパーツとのバランスや位置関係は設定画に近くなります。1/100スケールのスサノオ/マスラオが発売されれば、このようなパーツ流用も可能になるでしょうねぇ。1/100のスサノオ、欲しいですねぇ…(笑)。