おじたん。的ぶろぐ生活。

おじたん。である。語るんである。

100人を超えてしまった…。 その2。

2005-05-04 10:40:07 | 我思う、故に書くなりよ。
あれから1週間経ち、未だに大騒ぎなんだけれど、ずっと眺めて不思議に思う事が幾つかある。

不思議な事があった所で、別にどうなる問題でも無いとは思うのだけれど、得てしてこう言った大きな事故や事件の秘められた部分はとんでもない頃に「さくっ…」っと表に出て来て、世間を騒がしたりもするんである。それが、20年後なのか100年後なのか、誰にも判らないのだけれど…。

まず、不思議に思ったのは、JR西日本って会社に、こうした大きな事故が起こった時に、事後処理に関わる部分で、被害者(被災者であるわけがない…)のケアに当たる部署が存在していないかに見えるし、また、実際に無さそうな点である。

大きな事故は以前にもあり、信楽鉄道との衝突事故では多数の死傷者を出している。まぁ、平成に入ってはこれを含めて大きな事故は今回で2度目となるが、それ以前にだって起きている。にも関わらず、被害者のケアや補償関係に当たる専従の組織が無い様に見えるし、単に全く危機管理について考えていなかったかに見えるのである。記者会見にしてもそうだし、被害者や遺族に対してもそうだし、まるで素人がその場当たり的に対応しているのが晒し者になっている。全く、そういう経験が無かった場合なら致し方無い事だし、こう言った旅客運送事業でもしていなければ多々ある事でも無いし、多々あっては困る事なのだが、1度でも起きればとんでもないマイナス・イメージになる。だからこそ迅速に事後処理にあたり、第一には被害者や遺族のケアに努める事に力を注ぐ事も重要な案件なのだけれど、そうした面でのノウハウの蓄積が当然あって然るべきなのに、無さそうなのはどうしてなのだろうか。

事故を再度起こさない様に努める事と、事後処理のうち、こうした部分ははあまり関係なさそうに見えるのだけれど、事故が起きればボロクソ言われない様に努めて然るべき所なのだが、被害者や遺族の感情に火を付けて油を注いでいるようにも見えるし、事情もよく知らない人間をかき集めて対処しているかに見える。決して、そうした面で「誤魔化そう…」という小細工をする専従員を置けと言っているのではない。

そうしたノウハウに精通した人間を事後処理に当たらせた方が、スムーズに話も進むし、無駄なトラブルも起こさないで済む。記者会見での不穏当な発言も無かっただろうし、余計な憶測を生む事も無かったろうし、結果的に事故を起こしてしまったとしても、企業のイメージだって変わる事だってあると思う。過去の事故の反省は技術面だけでなく、こうした部分にも生かされなければ意味は無いと思うのだが、全くそうした反省は無かっただけなのだろうか?

JRだけではなく、航空会社にしても同じ事が言えるワケで、こちらは一度事故が起きると結果は最悪な物にもろに繋がってしまう。結構な数の飛行機が不幸にして落ちてしまっているワケで、そうした不幸の産物とも言える事後処理のノウハウの蓄積が、ある種サービス業としては当たり前に存在し、いざとなったら柔軟に運用されると言った感じで活かされていてもおかしくは無いと思うのだが、あまり表に出る事もなく、宣伝されるワケでも無いので具体的な事は判らない。だが、こういったノウハウが企業間で共有される事は無いにしても、標準化していても悪くない程、日本では大きな事故が数多く起きているし、その事故を経て、現在があるワケでもあるし…。電車や飛行機と言った種別に関係なく適用できる貴重なノウハウでもあると思う。企業を指導する行政側の指針とかって物もハッキリしていないのだろうかねぇ? 社長や会長なんて言う実務とかけ離れた所にいる連中はどうしようも無いにしても、現場レベルでの備え…みたいな物は無いとマズイだろうし、大きくひっくるめての「危機管理」って対策が全く無いのもおかしい話だけれどねぇ。

もう1つの不思議は、事故車両の扱いである。今朝のワイドショーでも取り上げている局もあったが、およそ人命救助とは関係ない車両まで粉砕破壊して撤去しているのである。あれって、事故や事件で言う所の証拠物件に該当するんだと思うが、3両目あたりまでは人命優先で破壊してもやむを得ないとは思うが、4両目とか関係ないと思うのに、鉄の爪で器用にはぎ取ったり、押し潰して壊していたんだよねぇ。速度超過というヒューマンエラーが大方の主因と見られてはいるものの、電車そのものに突発的な不具合が起きていなかったと考えるのも早いだろうし、そういう意味でも必要以上に壊さずに残して調べる必要は無かったのだろうか? レールは警察が押収する様だけれど、車体は要らないのかなぁ。

これまた、飛行機の事故とはえらく扱いが違っている。飛行機だと残骸を可能な限り集めて保存して、事故や事件の最終的な結果報告が終わってもなお、暫くは保存していたんじゃなかっただろうか。場合によっては「復元」に近い形で再構成して、原因の解明に使われていたかに思うんだけど、電車はどうなんだろう。御巣鷹山に落ちたジャンボ機の問題になった部分なんかは別の保存問題で揉めていた気もするんだけれど、あれだってバラバラになったのをかき集めて再構成してたしねぇ。

なんだか「うっかり…」にしてはお粗末なくらいに証拠品を捨てちゃった様な感じで、イヤらしい気がするんだけれど、本当に不要だったのかどうか、後で揉めないのかな…。そうした調査や捜査の指示ってのは誰がどう決めているのかも気になる点ではある。ちょくちょく名前の出て来る「事故調査委員会」だかってのはどうなんだろうかねぇ? 何か縦割り行政の上手い部分で美味い結果になっちゃってる感じがしなくもないんだけれどなぁ。

どちらも、今後…って部分で大きなウェートを占めて来るものだと思っているので、気になる部分なんだけれど、どちらも「ノウハウ」なんだよね。そこから新しい対策やら技術って物が生まれてくる大事な部分じゃないんだろうか。人は必ずミスを犯すのは、あれだけ大きな事故が起きているにも関わらず、オーバーランが頻発しているのを見れば判ると思う。そうしたミスを補うためのハードウェアが用意されているにも関わらず、備わっていなかったのは残念だが、そうしていなかった事については「ソフト」な部分でやはりノウハウが活かされないと、何もならない。大臣が言わなきゃ動かないって事じゃ無くて、当たり前の様に改善に動くってのも「事後処理」だろうにねぇ。

同じ様な事故は滅多に起きる物では無いが、全く起きないワケじゃない。その為の備えを何もしていない、何もしないのが今までだったのかどうか、詳しく知らないが、事故を起こさない備え、事故が起きてしまった時の備えにもっと力を注がないといけないんじゃないだろうか。企業も行政もね。

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