アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

歌が先?フセインの声明が先?

2024年08月30日 | Weblog
 トルコを訪問する外国人観光客数、日本からは、年間7万人。
 日本はトルコに助けられたのに、トルコへ行く日本人観光客が欧州各国に比べて少ない。もっとも、少なくてもいいのですがね。

 なぬ?いつトルコに助けられたかって?
 40年ほど前の1985年です。イライラ戦争のさなか、イラクのフセイン大統領(当時)が…
「48時間後、イラン上空を飛ぶ航空機を、無差別に攻撃する」という声明を出しました。イランに滞在していた外国人たちは慌てて出国。
 出国したかった215名の日本人がおりましたが、彼らを乗せる飛行機はなかった。日本が、彼らを救出すれば良かったのですが…それが出来なかった。理由は…
①  民間機(日航機)は、安全が確保されないため飛ばせない
② 自衛隊機は、侵略戦争とのからみから派遣できない。

 日本からの助けはなかった。そのとき、トルコが…
「日本人は、トルコが助ける。エルトゥールルの大恩を返すのは、今だ」と、イラン航空機を飛ばし、出国希望の日本人215人を救出してくれました。

 私のトルコ旅行の目的は大きく2つ。
 一つは、カッパドキアを自分の目で見る。
 もう一つは、庄野真代さんの歌、「飛んでイスタンブール」…あのサビの部分が耳から離れない…行ってみたいなあと。

 なお、「飛んでイスタンブール 光る砂漠でロール」という歌詞なんですけど…。イスタンブルに砂漠があるのか?そして、「ロール」って何だ?そのあたりを究明したかった。なんちゃって。

 究明の結果、イスタンブルには、砂漠はなかった。
 「ロール」は、「飛行機の用語で横旋回のこと」と、勝手に解釈。
 どうして、「トルコにはない光る砂漠で、飛行機が横旋回しなければならなかったのか」?

 トルコには砂漠はありませんが、イラクには、広大なアラビア砂漠があります。
「飛んでイスタンブール 光る砂漠でロール」というのは、日本人救出のためイスタンブルを飛び立ったトルコ航空の飛行機。日本人救出を志願してくれた、パイロットたちの命の保証などありゃしない。
 イラク上空にさしかかったとき、希望の光のように、上空から見える砂漠が光を放っていた。パイロットたちは…
「絶対に日本人を助ける。自分たちも生きて帰る。トルコ人が日本人から受けた恩を、自分たちが返すんだ!」
 という決意を固くし、大きく横旋回(ロール)し、テヘランの空港へ降り立った。
 う~ん、美しい話です!

 なぬ?庄野真代の「飛んでイスタンブール」は、1978年リリース。日本人救出は、1985年。歌が作られて、7年後に「光る砂漠でロールしたのか?おかしいだろう!」って?
 …そ、そういうツッコミは、つい先ほど受付を終了いたしましたぁ。