ホルモン屋徒然草~珍しホルブロだ

新米ホルモン屋の親爺の日々。ホルモンのこと、店の出来事、周辺の自然や話題。

「そばカフェ」なるものに行ってきたのだが

2008-09-22 08:18:29 | 第1紀 食べる・飲む
いつものバタバタ家族。
今日の昼はどこにするかと論争である。
ワタシは親子そばでも喰いたいなというと、相方は蕎麦はいやだという。
運転手は相方だからついていくしかない。

しかし、ついてみればなんと蕎麦屋だ。
だから女はわからない。
不思議の国の生き物だ。

花巻にちょっと前にできたショッピングモールの小型版、「銀河モール」に新しく飲食店が2店舗、開店した。
その片方、「そばカフェ ふく屋」という。
なんでもあの「南部屋敷」が手がけているとか。
(聞いた話なので。「南部屋敷」さんのHPには何も掲載されていないので、本当かどうか?)

「そば」と「カフェ」がイマイチつながらないながら、店をみるとなかなか「ハイカラ」でんな。
中年親爺はもう怖じ気づくか、知らぬ振りしたい外観でございます。
「しゃれている」と古語、あるいは死語を照れ隠しに述べて、相方と娘に隠れるように入店。

広い店内は、ちと明るい今風な喫茶店・カフェそのものであります。
二人がけテーブルが二面に10個以上かな。
多人数用テーブルが三つくらいだったかな。
そして真ん中に丸いテーブル。
その中にサービスの店員が入れる仕組みで、東南アジアのリゾート風であります。
15人も座れるような大型ですな。

そこしか空いていないというので座ったのですが、混んでいたのはその時だけ。
帰り際は残り一組でした。
時間は12時過ぎの日曜日です。グスン。(我が店みたい)

店員が持ってきたメニューをみれば、なるほど、喫茶からはじまり、こだわりの(と書いてある)コーヒーやパフェや、そしてピザや。
やっとこさ後ろのページで南部屋敷らしく蕎麦と丼物。
別建てメニューにはセット物もある。

わしら田舎者だから、ワタシ、「鶏カツ丼とあたたかい蕎麦のセット」。
相方、「カツ丼」。
むすめ、ピザと思いきや、大きく外して「天蕎麦」。

まわりの方も似たようなもんかな。
ピザや、小さなお子さん連れはパフェなども。

それにしちゃあ、花巻のわりには皆さん小奇麗な格好できてますな。
まあ、田舎じゃスーパーもデパートも一緒でござる。
あの盛岡でさえ、むか~し、むか~し、あの今は亡きダイエーが開店したころは、かのショッピングバックを持って歩くのがはやりましたからね。

さて、なかなか来んなと厨房を覗いてみれば、いますね。
厨房の方、約7名。
サービスの方、約4名。
もう少しいるのかな。

時給にして一時間いくらかななどと人件費計算をしてしまうせこい経営者のワタシでありました。

さて、そうはいえどそんなには長く待つことなく運ばれてきました。
三人分、ほぼ一緒に来ましたね。
さすがに良いサービスと思いきや、やはり相方のカツはアツアツ。
ワタシは少し冷めている。
まあ、そんなもんでしょう。
三人分一緒に来るということに、良いポイントを差し上げる方が素直です。

ワタシのセットは、やはり最近の店らしく、見かけがいい。
鶏カツ丼の丼は直径が25㎝はあろうかという大きさ。
当然、浅型ですから手にとって食べるのはむずかしいし、そりゃあカフェですから上品にお食べなさいと、なぜか木製のスプーンまでついている。
サラダがまたおしゃれでありまして、そこそこ量もあるんですが、赤ピーマンや黄ピーマンやなんやらかんやらと彩り豊かで盛りつけもいい。
なにより、全ての素材の鮮度がいいし、カットの仕方もいい。
チェーン店にありがちな作りおきの、へなっとしたサラダではないのだ。
ワタシ、気に入りました、このサラダ。
ポイント大幅アップで~す。

肝心の鶏カツ丼は、丼も大きいからこの手の店にしてはボリュームもたっぷり。
高得点です。
鶏肉もおいしいし、衣もなかなかいい。
揚げ油の匂いもなく、きれいなカツでした。
ただ、カツのタレは甘い。
最近の流行りは「甘さ」ですね。
やたら甘い店がはやる。
でも、甘さにもその素材のグレードがあらわれるわけで、ただただ甘いからといって言い訳ではないでしょう。
確かに、甘さはおいしさの一つですし、昔ほど甘いものはおもてなしに使われていたわけで、日本人の遺伝子には、「甘い=おいしい」となるわけなんでしょう。
で、ワタシ的には甘いなかにもダシの風味が欲しかった。

そして、ごはんがやはりチェーン店らしき感じですね。
粘りの薄い、少し小さい粒のごはんでした。
ごはんの甘さが、タレのせいかもしれないけど少し感じられなかったのは残念。

でもでも、全体評価はワタシ的にはけっこう高いものでした。
すっかり手作り感がありましたから。

そして、暖かい蕎麦。
蕎麦屋の蕎麦ではないですが、南部屋敷の蕎麦ではありました。
標準点。
残念なのは、お碗が小さいこと。
この小さいお碗に、けっこうなボリュームのお蕎麦が入っていて、大食らいのワタシも大満足だったんでありますから、ぜひともお碗も大きくしてねと言いたくなる。
だって、単品メニューから200円も高く取る「蕎麦」なんですから脇役なんてもったいない。
「俺は蕎麦だぞ~。南部屋敷の蕎麦だぞ~。けっこうボリュームもあるぞ~」と威張ってほしいものでして、小さい椀に潜めておくのはもったいないわけでありました。
蕎麦は高得点。ただしお碗の小ささが減点てな感じです。
(ワタシが勝手に言っているだけですから、気にしないでください。この馬鹿たれとでもいって、シカトしたらいいのですよ。)

で、相方のカツ丼。
これもすっかり蕎麦屋のカツ丼らしく、しっかりした一品でした。
味もよさげ。
相方とワタシの共通な意見は、やはり「カフェ」でありますから、ワタシの定食丼と違い小ぶりでありまして、少しボリュームがね・・って感じ。
プライスが蕎麦屋としては標準ですが、スーパーの敷地内にある、失礼、ショッピングモールの敷地内にある「カフェ」にしては少しお高めに感じるものだから、余計に上品すぎるかなというワタシら貧乏夫婦のつまらぬ感想でした。

娘の天丼も、相方のとおなじ小降りの丼に盛られております。
当然のように天麩羅は丼からはみ出して、見た目も豪華であります。
お味もよかったようです。
そして、娘にはちょうどいい大きさ、ボリュームだったようです。
やはり、「カフェ」なるもののコアターゲットでありますご年齢向けのものだったんだなと、変な実感。

総合評価はおいしかった。いいもの食べたって感じ。
さすがに岩手の出ながら多店舗展開をし、専門誌でも高い評価を得ている南部屋敷。
今日食べたメニューもそうだが、一つ一つ、蕎麦も丼物も、そしてたぶんコーヒー一杯からピザまで、手抜かりなく「作り上げている」感じが嬉しい。
でも、今日頼んだメニューなら、やはり南部屋敷の落ち着いた雰囲気の方が良かったかな。
おじさんには少し手ごわいけど、お一人で食事するは使いやすい店だと思います。
といっても、日曜日なんかは小さいお子さん連れのご家族が多いでしょうから、最近の良く教育されたいいとこのお子さまが、そりゃあもう放し飼い状態で店内を自由に遊び回っていますから、その点はご覚悟を。
どこも一緒ですがね。

で、何を感じたか。
「そばカフェ」とは、「そば」も「カフェ」もなかなかこだわりのお店であります。
が・・、やはりとってつけた組み合わせでありますな、という感じ。
これが都会の商店街や高級住宅街にあれば、なんとなくあうんでしょうがね。

さてさて、この「銀河モール」。
開店したてに来たころはなかなか賑わっていましたが、今日は日曜日のお昼ながらぼちぼち。

この間は大賑わいの飲食店もね。
座れないほどだった席も、今日は空いている。
屋外テーブルも無くなったし、大好きな「浅月」も行列無しでいけそう。

37のテナントがあるようですが、有名チェーンもあれば地元のお店もある。
そうとう、「とんがった」みせもある訳で、さあどうなりますか。
大きなショッピングモールであれば、業種業態も総ざらいでしょうからいいと思いますが、この程度の規模になるとお店ごとの違いが際立ち、モール「街」という感じより、「寄り合い」という感が否めない。
頑張ってほしいなとは思うんですがね。
そうそう、ジョイスさんはようやく定着したみたいで活気あふれていました。
ジョイス好きのワタシにとっては一安心です。

さて、こんなところで、んでば、また。