ホルモン屋徒然草~珍しホルブロだ

新米ホルモン屋の親爺の日々。ホルモンのこと、店の出来事、周辺の自然や話題。

「脂つきシマ腸」 新登場

2008-09-20 11:36:17 | ホルモン・肉
ホルモン屋としての常の悩みの一つに、「脂」の残し方がある。
確かに大腸、小腸、直腸、盲腸などの脂はすこぶるおいしい。
これがホルモンの醍醐味だと豪語する人もいる。
鉄板の上で、「ジュワー」と燃えるのも目で見る味覚の一つなのだろう。

しかしながら、部位や場所や個体によっては匂いや汚れが鼻につくこともある。
また、この「脂」自体の人による嗜好の違いは大きい。

「をかしら屋」は丁寧すぎるよとよく言われるのは、この「脂」大好き主義の中高年のおっさん達だ。
逆に、「わあ、きれい」といって喜ぶ方々も多い。
できるだけ多くの人に喜んで食べていただこうと、荒いに洗っていくと、つけたつもりの「脂」も落ちていく。

焼いてもそうだし、煮込むと余計に鼻につくのがこの仕込みの悪いホルモンなのだが、かといって少し匂うくらいの煮込みがいいという方も多いのである。

先日、「をかしら屋盛岡大通店」に来てくれた高校の同級生、畜産関係の公務員である彼も、「牛ホルモンはきれいすぎるよ、脂が欲しいな」というアドバイスを最後にくれた。

まあ、でもワタシの方針、店の主義でもあるからそうは変えれないんだな。

でもやはり前から気になっていたことだから、今回、脂を多く残した牛大腸を手に入れた。
やはり、脂は残しながら丁寧に下処理していく。
ここは意地なのだ。

そして今回はいった牛大腸(シマ腸の部分)を昨夜だしてみた。
「脂つきシマ腸」として。

早速やってきた常連さんがご注文。
皮の部分を、そしてせっかくの脂を落とさないように、この白いふわふわの脂の部分を丁寧に鉄板で焼く。



基本は片面一回ずつ。



こんがりと焼けていく様が食欲を誘う。
そしてぷりぷりのシマチョウ。

うん、うまい!!
シマチョウの上品な歯応えに、質のよい脂が心地好くまとわりつく。
そして鼻孔をくすぐる香り。
焼けた匂いと、甘い脂の香りが鼻を伝わって食欲中枢を襲う。

本当にうまいや。
二人の常連さんが、それぞれおかわりする。
少しやみつきになるのかもしれない。

というわけで、残りあと少し。
でも、先ほど追加分を発注。
わずか1㎏だが手に入れることができそう。

さあさあ、常連の皆様方。
久々の新メニューをお試しに来てください。
「脂つきシマ腸」は流行りですが、「をかしら屋」らしく丁寧に下処理したこれは絶品ですよ!!

お待ちしています。

PS:「脂つきシマ腸」を使った第2弾のメニュー開発も考えています。久々にわくわくですね。そして、今日から第二回の自家製ベーコンを漬け込み開始です。皆様にお披露目できるレベルまでは、あと何回かトライしなければいけないでしょうからもうしばらくお待ちください。