あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
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安物買いの銭失い

2005年11月26日 02時00分16秒 | 経済全般
姉歯建築士問題にもう少しだけ首を突っ込みます。
今回の問題の背景にあった事情として,「価格競争の激化」があげられます。問題のマンションは,同規模のマンションより安いということが売りになっていたということですが,その背景として,大手に対抗するためには,価格で対抗するしかない,という戦術であったようです。

でも,安かろう,悪かろうではねえ・・。

数年前には,「価格破壊」が流行語大賞になりました。その頃は牛丼やハンバーガーの価格競争が話題となり,また100円ショップ,ユニクロ,ドン・キホーテ等の激安店が一気に拡がっていきました。
一方で,安くすれば当然粗利が減る,粗利が減れば収益は落ちるという当たり前の結果が発生するため,各企業ともコストカットに努めていったわけです。
これがいい面に出ればよいのですが,コストカットは往々にして「弱いもの」や「安全性」に跳ね返ります。
「弱いもの」すなわち,下請けへのコストをカットすれば,下請け企業は結果として,採算が採れない作業を行うわけですから,当然そこでもコストカット(手抜き)が発生します。手抜きが発生した商品がどうなるのかはいうまでもないでしょう。
また,安全性に手を抜くとどうなるのか,これはJR福知山線の事故で散々話題になったため,これまた説明はいらないでしょう。
確かに,低価格競争は資本主義の常套手段であり消費者のためになるものでありますが,資本家が本質(商品の品質を保つこと)を見失ってしまったとき,それは結果的に「消費者を不幸にする競争」になりかねません。
しかも,この問題,何も建築業界に限りません。最近の例を挙げると,食肉,鉄道,自動車,食品など多くの業界で問題が発生し,その都度大ニュースとなっています。

私たち消費者としては,これからは「単に価格だけにとらわれず,様々な情報を取捨選択して,品質を見極めて買い物しよう」という態度で望む必要があるのではないでしょうか。
もちろん,「安いものはだめ,高いものがいい」,とか,「中小企業はダメ,大手企業はいい」という単純な構造ではありません。中小企業が品質向上に努力している例もかなりあり,また,品質を維持しながら価格引き下げに努力している企業もかなりあります。逆に,大手企業も不祥事を起こしています。

では,見極めのポイントは何でしょうか。それは,私も教えてほしいですが,一つの判断基準はアナログではありますが,「口コミ」ではないでしょうか。ネット社会において,口コミはかなり氾濫しています。もちろん,口コミ情報も真偽不明なものが多いですが,判断基準の一つとして利用する価値はあるといえます。
少なくとも,これからは「安いから」だけの理由で商品を購入することは,極めてリスクが高いといえるでしょう。いにしえの人のことわざには,やはり十分意味があります。

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