NHKこども科学何でも質問箱を聞いて、そこからさぶろうはこんなふうに解釈を広げてみました。土台になっているのは、解答者の説明です。質問は「どうして生き物は死んで行くのですか」でした。
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「単細胞の原生動物アメーバは死にません。1が2,2が4,4が8という具合にして限りなく自己分裂を繰り返し、増殖をして行きます。でもこれがみんな複製品ですからみんな同じです。どこまで増殖をしても同じです。変化がありません・・・」
「これに対してより高等な進化を遂げた生物は自己の死を選びました。その代わり彼らはオスとメスに分かれ、結合し、それぞれの長所と短所を出し合って、そこにまったく別個の新しい生命を造ることにしたのです。こうすれば新しい生命はどんどん変化をしていけます。多種多様な生き様ができるようになりました。こうすることで種族全体一網打尽の絶滅を防いだのです。・・・」
自己の死を犠牲にして種族の生命の大きな川の流れを維持する選択をしたことになります。死を選ばなかったアメーバは元のままに甘んじていますが、死を選んだ高等生物は新しい進化と繁栄を果てしなく遂げていけるようになりました。
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つまり、死を選択したわれわれは限りなく進化の途中に居るのです。死ねばそこで終わっているようで終わっていないのです。常に新しい未来へ繋がっています。目には見えないが大きな生命の川の流れがあって、そこに生命の水が滾々と流れていることになります。個体の死が全体の生を紡ぎ出して行けるようになったというわけです。
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役目を終えたオスとメスのからだは死ぬ運命にありますから死に絶えて行きます。しかし、それは絶えてもいいからです。進化と繁栄のバトンを渡したからです。種族全体の進化と繁栄を選択したと同時に彼らには目には見えない新しいからだ、つまりこころが芽生えたのです。意思や感情や意識や理性、ソウルやスピリットが誕生して活動を始めるようになりました。凄まじい進歩と向上を勝ち得たのです。
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