天の気と地の気もらって土手に寝る
薬王華蔵
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これは拾っていただきました。入選でした。選者さまに感謝します。
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春になると気温が上がります。土手があたたまってきます。土手の草が体温を上げてきます。そこへ転がります。ごろんとなります。川底まで滑り落ちそうになります。見上げると春の雲が流れていきます。麦畑の麦が立ち上がって青々としています。
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天にも地にもエネルギーが流れています。流れて流れて充満しています。「生きろ生きろ」「おまえを元気にするぞ」「おまえを歓喜させるぞ」と天の気と地の気が言います。口々にそう言います。わたしに力を加えてきます。それが分かります。土手に寝ているわたしの背中がそれをすばやく感知します。
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気はエネルギーです。地球のエネルギーです。宇宙のエネルギーです。わたしがここにいます。すっぽり包まれて此処にいます。わたしは土手に寝てしばらくの間にパワフルになります。立ち上がって駆け出します。(おっとっとっと、わたしは左足麻痺、走り出せません。それでも駈けだしています)
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