1
普放無量無辺光 無碍無対光炎王 清浄歓喜智慧光 不断難思無称光 超日月光照塵刹 一切群生蒙光照
浄土真宗経典 「正信念仏偈」より
2
ふほうむりょうむへんこう むげむたいこうえんのう しょうじょうかんぎちえこう ふだんなんじむしょうこう ちょうにちがっこうしょうじんせつ いっさいぐんしょうむこうしょう
3
普く、無量(の光)、無辺の光、無碍(の光)、無対(の光)、光炎王(の光)、清浄(の光)、歓喜(の光)、智慧の光、不断(の光)、難思(の光)、無称の光、超日月の光を放ちて、塵刹(=われらが苦悩の娑婆世界)を照らしたまふ。一切の群生に(このすべての種類の)光照を蒙らせんがために。
4
無量光:秤では量れないほどの無制限の光
無辺光:周辺をなくしてしまうほどの無制限の光。
無碍光:なにものにも障礙されないで届いて来る光。
無対光:なにものをも対立対抗できないほどの光。
光炎王光:威力に満ち満ちている光。
清浄光:一切を清浄にしてしまう光。
歓喜光:受ける者を歓喜に変えてしまう光。
智慧光:仏智のこもる光。
不断光:遮断されずに全世界の隅々にまで行き渡る光。
難思光:人間の思いや言葉を超脱している光。
無称光:讃えられても称えられても称賛しきれないほどの美しい光。
超日月光:太陽や月の輝きを超えてすんなりと進んで来る光。
(これはわたしの勝手な推測でなされた説明)
5
これだけのありとあらゆる種類の仏の智慧の光が、塵刹土の、われらが苦悩の娑婆国土を照らしていてくれるのである。
6
何故なのか。どうしてなのか。これほどに工夫がこらされているのは何故なのか。
7
すべては、ここに暮らしているわれわれ生ある者が、この光を受けて、生の歓喜に届いて行く為である。
8
阿弥陀仏は光の仏である。不可思議光仏である。その仏のありったけの光をそのまま全部受領していられるのが、このわたしである。凄まじいばかりのわたしではないか。
9
それでもなお、不信を貫こうとする邪見思惟のわたしを、慈悲せんがためである。安らげんがためである。わたしを仏にせんがためである。
10
畑のメロンがそろそろ熟れて来た。手に取って匂いを嗅ぐ。熟れた匂いが匂う。