友人が海釣りに行って、でっかいヒラマサを釣って来た。電話があった。「おーい、家におっこう?」「今から魚を持って行く」と。
しばらくして彼は遣って来た。なるほどでかい。新聞紙に包んである。「昨日夜、海釣りに行って来た」「我が家と半分ずつした」「ジゴはとってある」「このまま冷蔵庫で保存しておけばいい」と彼は言う。
でかくて、冷蔵庫に入りきれない。すったもんだした。ようやく収納した。今晩は、刺身をまず食べよう。さぞさぞおいしかろう。
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海釣りは何人かで漁船を漁師さんつきでチャーターするらしい。お金が掛かるようだ。夜通し荒海の荒波に揺られて来たのだろう。朝方腐ってしまわないように腐ってしまわないようにそれから、包丁で捌いて、それから眠りについたのだろう。同級生なのに元気だ。すこぶる元気だ。
釣果だけを頂くのが、なんだか済まない気がするが、お礼を述べて有り難く受け取った。
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いい友人を持っているもんだ、おれは。