多病息災発達障害者こよりの日常

両手で数えきれない障害と持病を抱えつつ毎日元気に活動中。発達障害の息子たちの子育ても終え、悠々自適の毎日です。

私の原点「ものをいう樫の木」

2017-06-05 17:07:03 | 
子どもの頃、父の失業に 伴って、


引っ越しをした。引っ越しの荷物も


できるだけ 少なくしなければならず


私が 大切にしていた 沢山の本も、


一部は 処分しなければ ならなかった。


だれかから 譲ってもらった 児童書で、表紙も取れ


ページも落書きだらけの 古い本があったのだが、


母に捨てられてしまい、


後から 荷開けして、その本がないことに 気づき、


心底がっかりした。


その後、装丁や 本の大きさ、版元の記憶を頼りに、


あちこちの 古本屋を探したが、なかなか めぐり合う事ができなかった。


しかし、十何年か後に 再び その本に めぐり合う事ができた。


私が 愛読していたのは、小学館の


「少年少女世界名作文学全集」の27巻、「世界童話選」だった。


その中の ジョルジュ・サンドの「ものいうかしの木」に


心惹かれ 何度も読んだ。


先日 本棚の奥から その本が出てきたので、


また 読み返し、「ああ 私の原点は ここだったのだ」という気がした。


今 その話の内容には触れないが、


ページの そこかしこに 幼い私の 心に 響いたいくつかの言葉がある。


「人間らしく 生きていきたい」


「はっきりした 目的を持って働き、世のため、人のためにつくしてゆきたい」


「働くことが 人の ほんぶん。」


童話という形を 取ってはいたけれど、


幼い 私に 生きる指針を与えてくれた本だったのだなあ、と


懐かしく 思った。


ただ 人から 与えられたものを 消費するだけの毎日や、


不当に得た利益で 楽をする毎日の 空しさ、


自分の力を 発揮できない生活の つまらなさを


人生の 最初の時期に わからせてくれた本だった。


リンクを貼った本の 中に「ものをいう樫の木」は


収録されているので、興味を持ったかたは そちらへ。







ちいさな愛の物語 (ジョルジュ・サンドセレクション 8)
ジョルジュ サンド
藤原書店
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