がまん

我慢するのは良くないのか。そんなわけがない。我慢強さ、は今だって美徳の一つだ。何かを成し遂げるのにも、人とうまくやるのにも我慢強い方がよいに決まっている。
だが、我慢していないで声に出した方がいい、という言説をよく耳にするようになった。誰かが己の利得のために別の誰かに我慢を強いているのなら、それが不当な圧力権力を用いてなら、我慢しないで声をあげるべきだろう。勇気をもって。が、自分の嗜好快不快、単なるわがままを押し付けるのなら、我慢すべきだ。最近、このためにややこしい理屈をこねて主張しているだけ、もよく耳にする。そうであるのなら当然我慢すべきだ。我慢を覚えなければ互いに上手く暮らしていけない。

すべて含まれる世の中

世の中を良くしようとする試みと、不平不満愚痴を言うのは全く違う。
こう書けば当たり前のことだが、後者を前者と取り違ている場合が多い。
ダメだダメだと言ってみても、言うだけなら何も変わらない。ネットで発言すれば何かをなした気になるが、なにもなしてはいない。
善意に満ちた世の中が望ましいが、悪意も善意もすべて含まれる世の中を想定しなければ全ての運営は成り立たなくなる。
不平不満愚痴、は現実を変えようとする行為ではなく、現実から逃げつつ後ろ向きに唾を吐く行為だ。

好き嫌い

何が好きでも嫌いでもそれは個人の勝手だ。人様に口を挟まれることではない。
同様に、人様の趣味にも口をはさむこともできない。互いに、迷惑をかけていないのであれば文句は言えない。
好き嫌いの問題は個人の問題であって社会の問題ではない。ましてや政治の問題でもない。それで世の中が間違ってる、と言ってみても余計世の中が住みづらくなるだけだ。
自分が好まないももの存在する。その当たり前のことを認め合わねば、争いやいさかいがなくなることはない。

エラー

パソコンの操作なら、ミスやエラーがあれば動かない。
動作が停止するのですぐにわかる。
しかし、機械でなければ、少々のエラーやミスでは停止しない。
もちろん自然法則には従うのだが、関連し合う要素が非常に多いので、単純にはいかない。
ここが難しいところではないか。
エラーだとわかれば改めればいい。
わからなければ、何かおかしいな、と感じていてもそのままだ。
また、少々のエラーやミスは、あることが当たり前、混然となって進行している、という気もする。
その雑然とした中で、それでもひるまずにエラーを修正しようとする、その試みが大事だと思う。

成果

短期の成果を求めてしまう。
長い間待ってはくれない。明日にでも結果を出さなければならない。
だから、明日明後日の成果を求める。
そして、間に合わないことはしばしばある。


その一方で長期の成果を求めることは、あまりない。
みんなが忘れたころに成果が出ても意味がない、からだろうか。それとも本人が忘れてしまうからだろうか。


どちらが成果を出しやすいか。ハッキリしているだろう。誰かの短絡的なリクエストに応えるのにエネルギーを使うと疲弊して続かない。
己の内在的な欲求を実現させるためのエネルギーは長く持続し、変革をもたらす。
長い目で見ることが大事だ。