結婚式つながりの話題で、ちょっと思い出したことなど。いい話ですよ~。はいはい~みなさんハンカチ用意して~(/_;)
それは内弟子修行も終わって ぬえが独立して何年目の事だろう。。ぬえは大学在学中からいまの師家に内弟子として入門したのですが、その修行は9年半の長きに及びました。つまり独立した頃にはもう大学生活なんて10年近くも昔の事になっていました。
大学時代の友人の何人かは、卒業してからも勤めの傍らに ぬえを応援してくれて、何度も ぬえの舞台を見に来てくれていましたが、年を経るに従ってだんだんと自分の仕事が多忙になるにつれて足が遠のいてしまったり、結婚して家事に追われて観能どころではなくなってしまったり。。
それでも、今でも ぬえの同級生で、ぬえのシテの時はほとんど毎回欠かさずに見に来てくれる友人もいたりします。彼は量販家電店員なので、ぬえもご恩返しに、家電製品はほとんど彼を通じて買っていて、そうすると彼はまたそれに恩義を感じてくれて、社員割引の扱いにしてくれたり。。やっぱり人間、最後は「心」なんだな、って思います。
話がそれましたが、そうこうしているある日、ぬえのもとへ一本の電話が掛かってきました。若い女性の声で「大学の文学研究会で一緒だったKです。。」と名乗ります。K。。そういえばそれは ぬえが在学中にずっと在籍していた近代文学の研究会の後輩で、しかしながら最近は年賀状の交換をしている程度の間柄で、それも彼女から必ず年賀状が届くので ぬえもお返しをしている程度で、正直に言って ぬえは彼女の顔さえ定かには。。失礼極まりない話ですが、年賀状が途絶えたら ぬえはすぐに年賀状を送る宛先の名簿から抹消していた事でしょう。。
すると彼女は電話で、それこそ突然にこう言うのです。「あの。。先輩。。大学時代にしてくださった約束。。覚えていますか。。?」
「あ。。あの。。約束ね。。」(「えええええええぇぇぇぇぇ!!!」←内心はこう)
「覚えて下さっているんですか!」(#T.T#)
「いや。。その。。なんだ。。んん~。。わかった。では約束の果たし合いは明朝辰ノ刻、一乗寺下り松で。。」
「やっぱり覚えていないんだ!」(>_<)
「す。。すんません。。」(--;)
「先輩が能の世界に進まれると決まってから、研究会の忘年会で私に約束してくださったじゃないですか。。私の結婚式で『高砂』を謡って下さるって。。ずいぶんお待たせしてしまいましたが、ようやく相手が見つかりました。先輩結婚式に出席して頂けますか。。?」
「あ。。ああ。。そうなんだ。。もとい、そうだったね。喜んでお伺いしますよ。それで日取りは?」アホな ぬえにもようやく記憶が戻ってきました。断片的ながら。でも。まさか、あの約束を本気で待ち続けていたなんて。。
「○月○日。彼の郷里で行うので、秋のよい日ですよ」
「そうか!それは本当におめでとう!その日はスケジュールが空いているからぜひお伺いさせて頂くよ。お式はどちらで?」
「本当!? うれしいっ! ではすぐに航空券を手配しますので。。会場は 長崎です」
「な。。長崎。。??」
それは内弟子修行も終わって ぬえが独立して何年目の事だろう。。ぬえは大学在学中からいまの師家に内弟子として入門したのですが、その修行は9年半の長きに及びました。つまり独立した頃にはもう大学生活なんて10年近くも昔の事になっていました。
大学時代の友人の何人かは、卒業してからも勤めの傍らに ぬえを応援してくれて、何度も ぬえの舞台を見に来てくれていましたが、年を経るに従ってだんだんと自分の仕事が多忙になるにつれて足が遠のいてしまったり、結婚して家事に追われて観能どころではなくなってしまったり。。
それでも、今でも ぬえの同級生で、ぬえのシテの時はほとんど毎回欠かさずに見に来てくれる友人もいたりします。彼は量販家電店員なので、ぬえもご恩返しに、家電製品はほとんど彼を通じて買っていて、そうすると彼はまたそれに恩義を感じてくれて、社員割引の扱いにしてくれたり。。やっぱり人間、最後は「心」なんだな、って思います。
話がそれましたが、そうこうしているある日、ぬえのもとへ一本の電話が掛かってきました。若い女性の声で「大学の文学研究会で一緒だったKです。。」と名乗ります。K。。そういえばそれは ぬえが在学中にずっと在籍していた近代文学の研究会の後輩で、しかしながら最近は年賀状の交換をしている程度の間柄で、それも彼女から必ず年賀状が届くので ぬえもお返しをしている程度で、正直に言って ぬえは彼女の顔さえ定かには。。失礼極まりない話ですが、年賀状が途絶えたら ぬえはすぐに年賀状を送る宛先の名簿から抹消していた事でしょう。。
すると彼女は電話で、それこそ突然にこう言うのです。「あの。。先輩。。大学時代にしてくださった約束。。覚えていますか。。?」
「あ。。あの。。約束ね。。」(「えええええええぇぇぇぇぇ!!!」←内心はこう)
「覚えて下さっているんですか!」(#T.T#)
「いや。。その。。なんだ。。んん~。。わかった。では約束の果たし合いは明朝辰ノ刻、一乗寺下り松で。。」
「やっぱり覚えていないんだ!」(>_<)
「す。。すんません。。」(--;)
「先輩が能の世界に進まれると決まってから、研究会の忘年会で私に約束してくださったじゃないですか。。私の結婚式で『高砂』を謡って下さるって。。ずいぶんお待たせしてしまいましたが、ようやく相手が見つかりました。先輩結婚式に出席して頂けますか。。?」
「あ。。ああ。。そうなんだ。。もとい、そうだったね。喜んでお伺いしますよ。それで日取りは?」アホな ぬえにもようやく記憶が戻ってきました。断片的ながら。でも。まさか、あの約束を本気で待ち続けていたなんて。。
「○月○日。彼の郷里で行うので、秋のよい日ですよ」
「そうか!それは本当におめでとう!その日はスケジュールが空いているからぜひお伺いさせて頂くよ。お式はどちらで?」
「本当!? うれしいっ! ではすぐに航空券を手配しますので。。会場は 長崎です」
「な。。長崎。。??」