ところで、能の上演中に拍手が起きる場合があります。(・o・)
それは『道成寺』の「鐘入り」で、前シテが長大な「乱拍子」を踏んで、その後怒濤のような「急之舞」を舞い、さらにそのあとに舞台の天井から吊された作物の鐘の真下に入り込んで跳び上がり、同時に鐘後見が鐘を吊っている綱を放して落とす、という、場合によってはおシテの生命を賭けることにもなる危険な場面です。おシテは轟音とともに落ちる鐘の作物の中に吸い込まれるように飛び込む事が要求されていて、能楽師として修行を進めてきた若手の能楽師の「卒業試験」と言われる『道成寺』のクライマックスです。
それだけにお客さまにもおシテの能楽師としての「生き様」や覚悟のようなものを見せるような曲で、とくに披キ(初演)の場合はとんでもない緊張感が漂うことも。。 ぬえは忘れもしない2001年の6月2日に国立能楽堂で催した「第一回 ぬえの会」で『道成寺』を披かせて頂きましたが、文字通り命を賭けてしまった。。この話題は、サイトできちんと書いておこうと思っています。
。。で。この『道成寺』の「鐘入り」がうまくきまると、見所から拍手が起こる事があるのです。ぬえは何度となく地謡で参加した『道成寺』で、おシテ本人がこの日までがんばってこられたのを知っているから、鐘入りがうまくいって見所から拍手が起きるとジーンと感動してしまったりしましたが、いざ自分の時はそれどころではなく、鐘入りで跳び込んで、鐘の中でようやく正気を戻したときに「。。あれ? 拍手が出てる。。」と気づいて「成功した。。の。。かな?」なんて思いました。すぐに後シテの装束に改めなければならないので、それはそのまま、また鐘の中で大忙しになってしまいましたが。。
拍手ひとつを取ってみてもいろんな事がありますね。まだまだ書き忘れている事もあると思うので、折を見てまたこの話題にちては書き継ぐことになるかもしれません。
それは『道成寺』の「鐘入り」で、前シテが長大な「乱拍子」を踏んで、その後怒濤のような「急之舞」を舞い、さらにそのあとに舞台の天井から吊された作物の鐘の真下に入り込んで跳び上がり、同時に鐘後見が鐘を吊っている綱を放して落とす、という、場合によってはおシテの生命を賭けることにもなる危険な場面です。おシテは轟音とともに落ちる鐘の作物の中に吸い込まれるように飛び込む事が要求されていて、能楽師として修行を進めてきた若手の能楽師の「卒業試験」と言われる『道成寺』のクライマックスです。
それだけにお客さまにもおシテの能楽師としての「生き様」や覚悟のようなものを見せるような曲で、とくに披キ(初演)の場合はとんでもない緊張感が漂うことも。。 ぬえは忘れもしない2001年の6月2日に国立能楽堂で催した「第一回 ぬえの会」で『道成寺』を披かせて頂きましたが、文字通り命を賭けてしまった。。この話題は、サイトできちんと書いておこうと思っています。
。。で。この『道成寺』の「鐘入り」がうまくきまると、見所から拍手が起こる事があるのです。ぬえは何度となく地謡で参加した『道成寺』で、おシテ本人がこの日までがんばってこられたのを知っているから、鐘入りがうまくいって見所から拍手が起きるとジーンと感動してしまったりしましたが、いざ自分の時はそれどころではなく、鐘入りで跳び込んで、鐘の中でようやく正気を戻したときに「。。あれ? 拍手が出てる。。」と気づいて「成功した。。の。。かな?」なんて思いました。すぐに後シテの装束に改めなければならないので、それはそのまま、また鐘の中で大忙しになってしまいましたが。。
拍手ひとつを取ってみてもいろんな事がありますね。まだまだ書き忘れている事もあると思うので、折を見てまたこの話題にちては書き継ぐことになるかもしれません。