徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

風前のともし火 ~ 雁木坂の石垣 ~

2016-05-27 18:56:01 | 熊本
 わが家の近くの好きな風景のひとつ、雁木坂(がんぎざか)が危ない。この坂は坂に沿って積み上げられた石垣が見どころだったのだが、熊本地震で崩れかけている。現在、ブルーシートがかけられていて、どんな状態なのか確認できないが、おそらく前のような石垣には戻らないだろう。
 この坂は歴史のある坂で、石の標柱には次のように記されている。

 雁木坂は内坪井から中坂を通って本妙寺へ通じる唯一の参道であった。坂は石段で作られ梯子坂ともいう。頓写会の夜は雁木坂も軋む程賑ったという。

 また、熊本市発行の「城下町みてある記」には次のように紹介されている。

 雁木坂とは、急な坂に横木を雁木(階段)のように埋め込んだので付いた名前です。中坂から京町を横切ると雁木坂になり、そのまま水田の中の本妙寺参道となり、参詣人で賑わったといいます。

 この坂は多くの歴史的な人物も通っているが、なかでも幕末の思想家・吉田松陰は、志を同じくする宮部鼎蔵を内坪井の居宅に訪ねた時、弟敏三郎の病気平癒を願い、加藤清正を祀った本妙寺浄池廟に二度参詣した際、この坂を通っている。

▼熊本地震前の雁木坂



▼熊本地震後の雁木坂


▼本妙寺浄池廟



▼雁木坂の所在地


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。