一昨日と昨日の連休にNHK総合で向田邦子の名作ドラマ「阿修羅のごとく・パート1(全3話)」を放送した。同じ向田ドラマの「胡桃の部屋」を来週から放送するのでその前フリなのだろう。1979年というから32年前に初めて観た時と変わらない面白さはいったい何なんだろう。とてもシリアスな話なのに、そこはかとなく漂うコミカルな雰囲気が秀逸だ。また加藤治子、八千草薫、いしだあゆみ、風吹ジュンが演じる四姉妹の性格づけが絶妙で、それぞれが持ち味をよく出している。他に緒形拳、佐分利信、菅原謙次、宇崎竜童など、そうそうたる顔ぶれの役者陣に加え、和田勉演出と来れば面白くならないはずがない。さらに音楽の「トルコ軍楽」が強烈な印象を残す。初めて観た時など、しばらくあの音色が耳にこびりついて離れなかったものだ。2003年には映画版が作られたが、正直ちっとも面白いとは思わなかった。それほどテレビドラマの印象が強烈だったのだろう。さて来週から放送の「胡桃の部屋」も内容的にはかなり「阿修羅のごとく」に近いものがあり、言わば昭和的なドラマだ。それだけに、スタッフ・キャスト陣が、昭和の空気感を再現できるか、また平成育ちの視聴者の心をとらえることができるか、出来映えが見ものである。
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