徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

琵琶行にひたる

2020-11-14 21:48:04 | 音楽芸能
 今日は、熊本市民会館で開かれた邦楽音楽会「ひらけ!邦楽のトビラ」を聴きに行く。第17回くまもと全国邦楽コンクールで最優秀賞を受賞した箏の佐藤亜美さんと尺八の佐藤將山さん姉弟によるこじんまりとした、しかしディープなコンサートだった。なかでも「琵琶行」は筝曲で最も好きな曲目。この曲のモチーフとなった白居易の長編叙事詩(和訳)を再度読み直し、場面場面を思い描きながら聴き入ったが演奏時間の約20分があっという間に過ぎ去った。
▼琵琶行あらすじ
 秋、訪ねて来た旧知を夜の船着場に送り、舟中で別れの杯を傾けていると、どこからか琵琶の音が聞こえてくる。その音はどことなく雅びていた。音の主を呼び入れると、かつては長安の一二を競う美妓で、琵琶の名手と謳われていたが、今は年をとって容色衰え、商人の妻になったという。その見事な琵琶の音を聴きながら、今の悲しい境遇に、白居易は江州司馬に左遷された自らの境遇を重ねる。