norinorimiffyの日記

きょう
だれかに ちょっと聞いて欲しいお話
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16日 の 言葉

2015年01月16日 | 言葉

明日は 阪神・淡路大震災が起こった日。

同じように 夜が明けることを 誰も信じて疑わなかった前日。

20年の 年月は 確実に過ぎていくのに

5時46分のまま 時計が止まってしまった たくさんの人生。

 

 

本日 16日は この詩。

前にもご紹介したと思いますが もう一度 書き留めておこうと思います。

 

家を失ったきみ けがをしたきみ

父さん母さんを亡くしたきみ

きょうだいをなくしたきみ

じいちゃんばあちゃんを亡くしたきみ

なかよしを亡くしたきみ

けんか相手がいまだに行方不明のきみ

泣いて泣いて泣いたきみ

大事なアルバムを焼いてしまったきみ

かわいがっていたイヌやネコをもう抱けないきみ

何日もふろに入れなかったきみ

ごはんが食べられなかったきみ

寒くて寒くてふるえたきみ

いまでもこわい夢を見るきみ

そのほか

わたしが想像つかない苦しみにおそわれたきみ

 

わたしは65歳

孫のようなきみを

どうなぐさめていいか言葉がみつからない

まして励ますなんて

どう言えばいいのか

きみよりずっとたくさんの言葉を知っているのに

わからない

 

ただ太陽に手を合わせる

きのうより一回だけ多く

きょう

笑いがきみの顔に広がるように

一回でも多く

じょうだんがきみの口から飛び出すように

一回だけ多く

好きな歌がきみの口から流れるように

 

おーい きみ

(川崎 洋「きのうより一回多く」阪神大震災で被災したきみへ)