お昼過ぎから また 激しく雪が 降り始めました
雪に慣れていない ここ 奈良
みんな なんとなく
雪が降ったら 何だかワクワク
なんて のんきなことも 言っていられなくなってきました
なんて のんきなことも 言っていられなくなってきました雪の日に
吉野 弘
雪がはげしく ふりつづける
雪の白さを こらえながら
欺きやすい 雪の白さ
誰もが信じる 雪の白さ
信じられている雪は せつない
どこに純白な心など あろう
どこに 汚れぬ雪などあろう
雪がはげしく ふりつづける
うわべの白さで 輝きながら
うわべの白さを こらえながら
（中略）
雪がはげしく ふりつづける
雪はおのれを どうしたら
欺かないで生きられるだろう
それが もはや
みずからの手に負えなくなってしまったかのように
雪ははげしく ふりつづける
雪の上に 雪が
その上から 雪が
たとえようもない 重さで
音もなく かさなってゆく
かさねられてゆく
かさなってゆく かさねられてゆく
あとから あとから 降り積もる雪は
自分の白さを なんとか 保とうと 懸命になっているようで
どこか 悲しい・・・・
この詩は 合唱曲にもなっています youtubeで フルコーラスのが一つありましたので ご紹介します