のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.981

2016-12-03 00:00:07 | 新しい子猫たち 

ただ神幸にも 金の問題はあった。神幸はヘボなやり方はしていないものの、利権に深く食い込んで、政治資金とする芸当に長けていた。治部のいわば本家筋としての財産分与も節税しながら進めていた。奥さんも出は関西財界の大物財界人、たたき上げの創業者の一人娘、財産資産は既に腐る程持っていた。


 


神一は、これを憂慮していた。アイツに権力を持たすとナニするか判らない。神太郎とも話はして、神幸にある提案をした。


 


神幸の持っている資産、財産、奥さんの資産財産をすべて、神一の 一族の銀行 と神太郎が中興の祖となって、世界でも有数の証券会社 とが資本を出し合い、信託銀行のような組織を作り、そこにそっくりと預ける事にしな、神幸は敷地内では、神一の家に住んでいた。選挙区では自宅を持っていた。不動産を使用するのはそのままではいいから、全ての処分権限はこの組織に委託する事にしろと云った。賢明な奥さんは、敷地内で暮らしていた親父にも相談して、これに同意して、奥さん自身がなっていた事業会社の取締役は辞任して、ジブ総研とか恵の財団等の理事だけ残した。


 


神一は


 


総理としての報酬だけで暮らしな、それでも十分だろう、選挙としては地元の選挙用の組織が持っている金で十分だろう、変な事をするとワシが許しても、親父(神太郎)の怒りは凄いと覚えていろ、世間はオマエを治部一族の代表とすら思っている。香奈おばさんや一族のみんなが作ってきた評判に傷つけると大変だよ。総理は短期間だが、敷地内の治部一族は大体長命、人生は長いのだ。長く総理の座にしがみつくよりも、早く跡継ぎの奴にバトンタッチする程度の気持で務めるのが正しい。


 


とも釘を刺した。



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