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7月30日
新国立劇場「象」@山形市・シベールアリーナ
喚き立て, 大声を出してアピールする病人と, それとは対照的に, 静かに苦難を受け入れようとする男.
病人も男も広島に落とされた原爆の被害者であるが, 背中のケロイドを見せびらかして喝采を浴びアツく生きたいという病人と, そうではなく静かに死んでいきたいという男は, 最後まで相容れない….
劇には一貫してなんともいえない寂しさ, やるせなさが漂うのでした.
キャストは多くはありませんが, どのキャストもすばらしい演技でした.
特に病人役の大杉漣と, 病人の妻役の神野三鈴は圧巻.
大量の古着を用いた舞台美術もなんとも不気味で印象的でした (以前 越後妻有「キナーレ」で観たボルタンスキーの作品を少し思い出したり…).
(ド:懐かしのANATAKIKOU「うろこのない魚」)