8月12日
御鎮座記念祭(伶楽舎)@仙台・大崎八幡宮
鳥居をくぐると, この間 山形新聞に評を書かせてもらった「ひぐらしふる」という小説(紹介されるまで存じ上げなかったのですが, 天童市出身の作家さんによるY県天堂市が舞台のおはなしです)のタイトルをふと思い出してしまった, そんな蝉時雨.
だんだん暗くなって儀式が始まると, 境内には涼しい風が通り始めました.
松明が爆ぜる音に, す~っと交ざってやって来たのは笙の音.
その音はどこから聴こえてくるのか…, 方向感覚を狂わせます.
太鼓の地の音.
箏の空の音.
音楽を聴くというよりは, 音楽の中に居る, というその感覚.
ゆったり, 心地よい時間でした.
気がつけば, あんなに大きかった蝉のホワイトノイズもいつの間にか止んでいて, 帰るころには秋の虫が鳴いていました.
(ド)