10月29日
山形県立鶴岡南高等学校吹奏楽研究会 全国大会出場記念壮行演奏会@鶴岡市文化会館
夕方 米沢を出て, 鶴南の演奏会へ.
鶴南が選んだ今年度の課題曲5番は, 長生淳作曲の「香り立つ刹那」です.
途中 (中盤と終盤), 引力を保ちながらもソロで音楽が紡がれていく場面があるのですが, そのうねりの一体感がとても心地よかったのです (FlとObのアンサンブルが素晴らしかった!).
この曲, 空白の聴かせ方がとても難しい, と思うのです (難しくもあり, ニクくもあるのですが…).
でも, 今夜の演奏はふとG.P.になったときに香る音がとても気持ちのよいものでした.
最後, 曲は何事もなかったかのように静かなC音で終止するのですが, そのC音でリセットされながらも耳に残っている残響たちはやはり香っていて, でもそれはもうずっと昔のことのようで…, なんだか不思議な感覚を抱かせるのでした (そして何より, こんな感覚を吹奏楽で味わうことは, 残念ながら稀だと思うのです. もちろん, そう感じさせる演奏があってこそ, ですが).
コンサートの中ば, 3年生15人からひとことずつあいさつがありました.
そこで部員たちが口々に言ったのは, みんな感謝の言葉でした.
本当に素晴らしいと思います.
15人という少人数だけど, チーム力, メンバーを信じる力でやってきた, という3年生たち.
そんなにも頼もしいことはありません.
バタバタと駆け付けたコンサートでしたが, なんだかこちらが勇気づけられた, そんな時間でした.
(ド:the HIATUS細見武士は, 「今の時代の中で、音楽はどのような役割を担っていると思いますか?」という質問(tower recordsのno music, no life)に, かつて「現在どういう役割を担っているかより、本来どういう役割を担うべきなのかを、ミュージシャンが確信として持つべきだと思います。」と答えていました (昨年の冬のこと. ちなみにエルレを荒吐で聴いたのは…, 2008年?). その言葉に同感することが最近続いてあったりします…)